点滴、注射、頓服の薬を一通り試した結果、1番有効な錠剤がわかったので先生はそれを処方してくれた。なので、その鎮痛剤を飲んでれば、それなりに痛みは落ち着いている。人間の体はよくしたもので、6時間位の効き目だと言われ、本当に6時間位で痛くなってくる。
それでも、メールやチャットやテレカンが続くので、キーボードをたたく必要があり、逆に良いリハビリになる。
ところで、今回の組閣でデジタル相に、日ごろお世話になっている平井卓也先生が就任された。いろいろな番号体系の問題やマイナンバーの問題などについて根本的な問題の解決にぜひ官民ともに協力して取り組みたいところだ。気になるのは、やたらと番号体系が増えることが嫌なので、そういう原理原則のところをしっかりと抑えてもらいたいなと思う。
そういう意味では、今回の入院で1つ自分の関係しているプロジェクトの取り組みについて、再考すべきかなと思うことが気づいた。
医療従事者の業務を軽減するために、音声の入力による看護記録をするシステムの研究などもしているのだが、これってシステム的視点からするとやはりちょっとずれてるかなと思う。
タブレットを持って、看護師さんが病室で、血圧、体温、SPO2 などを記録するときに音声で入れるというのはちょっと違うかなと思ったわけだ。なぜならば、タクトタイムを分析すればわかるけど、圧倒的に時間を要するのは、それぞれの測定時間であり、例えば測定に疑義があるときは血圧計を巻き直して再測定したり、体温計をもう一度入れ直したりする。これらの計測時間の後に、合理的な値が出たときに、それをワゴンに乗ったPCなりタブレットに入力するのは、キーボードであろうが、音声でやろうが大きな時間の差は無い。むしろ、測定値を看護師さんが目視確認し、それを読み上げて入力するという事は、そこで誤りも生じる。
これは何かと言うと、測定データを測定器から読み取り人間が管理システムにマニュアルで転記していることに他ならないわけだ。つまり、システムの中で、体温というオブジェクトが2度生成されているわけだ。
ではどうすればいいかと言うと、単純に体温計、血圧計、SPO2などの測定器が、ワゴンに乗ったPCやタブレットとネットワークでつながっていればいいわけだ。これらの機器がBluetoothで接続されていて、計測が終わった時に看護師さんがボタンを押せばその測定値がネットワークを介して記録側に送られれば良い。
こういうのって、かつて日本の生産現場が得意だったQCサークルとかで、改善議論をすれば、きっと最初にタクトタイムの分析をしてなんてことが当たり前だったのになぁと思う。
世の中にはBluetooth対応の体温計も血圧計もSPO2もあるのだからタブレットをつないだシステムを提供するような会社があってもいいと思うのだがないのだろうか?
現場に学ぶと言う意味では、DTAで共同執筆した データ流通ビジネスがよくわかる本がいよいよ販売になる。これも少しは現場の話です。