東電は、IP電話のフュージョンの事業を楽天に売却するそうだ。 これにより、東電は完全に通信事業から撤退という形になる。 かつて、東電とMS、SBが合弁で立ち上げた、スピードネットには、いろいろと仕事で関係したことがあるので、いささか寂しさを感じる。 当時、インターネット事業をいよいよ立ち上げようという時に、東海村の原発事故などがあり、本業回帰へと舵がきられた記憶がある。 また、関連する事業を切り崩して他社に売却をはじめた結果、あれよあれよと弱体化したのではないだろうか。 いま、屋外で使える4.9GHzの無線局などは、当時のスピードネットが無線に固執したことによる遺産かもしれない。 かつては、横並び意識の強かった電力各社だけど、通信事業に関して、これから各社がどのように舵取りをするのかは見所だろう。 関西電力系のK−OPTは、電力系通信事業者のなかでも、とても地道かつ的を得た展開をしているように思えるので、彼らの動向が今後の電力系通信事業の方向を示すのだろう。 いづれにしても、電柱などのライトオブウェイに対する支配権だけでは、多様化する通信事業で勝ち残れないわけだ。