今年も、山梨の地区の定時総会に出席する。 この地区は、43世帯の定住世帯の他、数十軒の別荘等があり、諸々の共有財や共同地域活動は、定住世帯により執り行われている。 定期総会は、毎年3月の第三日曜日に行われ、一般の企業や団体と同様に活動報告と会計報告、役員の改選などが議題だ。 特に大きな議論とかがあるわけではないが、それでも村の氏神様の社の補修などの協議では、相当の年配の人が挙手をして、議長の指名でしっかりと自分の意見を言うところなどは、とても民主的な運営がされていて感心させられる。 こっちらに住むようになって驚いたのは、赤十字や安全協会などの募集や市の広報誌、福祉の通知などの諸々が市から地域の班長にまとめて送付され、それを地域の中で決められた役回りの人が各戸に配布したり募金の取りまとめをしている点だ。 それぞれの書類や通知は、個人宛になっているのだけど、それを郵便で個別に発送するのではなく、地域の自治に委託している。 そういう意味では、地区の地域活動は、行政の一旦をしかりと担っているわけだ。 総会が開催されたのは、地域内にある公民館で、今日はこの公民館の建設に係る全ての事業が完了したことを受けてその報告があった。 これなども地域住民の発案から陳情、町の助成事業認定というプロセスを経て、8年をかけて行われたものだそうだ。 地域の住民で、建設費の半分を負担しており、それなりの金額になるので希望者には、建設委員会で金融機関からの借り入れによる割賦方式までアレンジしている。 道路財源の話題と同様に、都会にいると地方の箱物行政の無駄ばかりが報道されるけれど、実際には地方ではこういう住民の受益者負担が相応に発生している事業も多いということを知った。 しかも、ここの公民館の場合、その利用率は極めて高い。