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2008-03-21 ブロードバンドゼロ@北杜市

_ [インターネット] ブロードバンドゼロ@北杜市

   (財)全国地域情報化推進協会(APPLIC)の今年度最後の委員会に出席する。 2010年のブロードバンドゼロ解消に向けて、ついに未解消地域は世帯カバー率で、残り5%を割り込んだ。 今年のWGで取りまとめた各都道府県別のロードマップ(案)が成果物として承認された。 まぁ仕事ではあるけれど、やはり自分の関係する居住地の事は気になるので、ちょっと山梨県のところを見て驚いた。 なんと、いま住んでいる北杜市は、Sランクとして著しく困難で計画が立たないとされている。 しかも、同様に分類されている他の市のと明らかに違うのは、その報告内容にまったく精査した痕跡がない。 他の市の場合には、市のなかで未整備な地域の町村名などと、世帯数などが記載されているのだけど、北杜市は総論で、ADSLのサービスエリアと展開が不確定なので判らないという記載だけだ。 北杜市は、大泉、高根、長坂、須玉、明野、武川、白州、小淵沢の8町村が合併した、とても大きな市なのだけど、それぞれの旧町の中心市街地ではADSLやCATVのサービスもあり、実際に僕の住んでいる場所もコンビニもない集落だけどADSLは来ている。 つまり、まったくゼロではなくて、まさに条件不利地域が点在しているのだ。 もし、ブロードバンド未解消地域を解消しようという気があるのならば、その第一歩は現状把握であり、既存キャリアの現状サービスの可否だけでも、それなりの数値データは抽出できる。 にもかかわらず、このお粗末な内容は、まさに行政が興味が無いというかブロードバンド政策を拒否しているような取り組み姿勢の表れではないだろうか? 確かにICTが万能で、ライフラインというものではないし、清里や八ヶ岳、南アルプス等の自然の恵みに囲まれたこの地域では、ICT以外に大事なものが沢山ある事は判る。 しかし、それでも、ここには将来を担う子供や若者も沢山いるし、限界集落や高齢化などの問題あって、ICTがそれらに有益な面が多々あることも理解されるべきではないだろうか? 関連しているCATV会社のある上野原市では、行政が全世帯にFTTHによるTV再配信とブロードバンド回線のインフラを整備し、公設民営によるサービスを展開しているけれど、なんだか同じ県内なのにこの取り組みの差はなんなんだろうという感じだ。 社会インフラの整備を議論するときに、ブロードバンドよりXXが大事だとか、税金をそんなものに使うなら、もっとXXに使えなどという原理主義的な発想をする人がいるけれど、それはまったくナンセンスというか、個人の主観によるエゴ以外のなにものでもない。 一定の規模の社会インフラや地域行政を進めるには、マクロ的なバランス感覚が必要で、各論の一つ一つを取り上げて、AよりBだなどとステレオタイプの主張をする人は、その政策そのものに対する深慮がなく表層的な発想や別なエゴイズムが存在するようだ。 北杜市がなぜこれほどまでに情報政策に無関心なのかは、ちょっと気になる。


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