代表を務めるNPO楽っ子は、3月に障害者自立支援法に基づく指定障害福祉サービス事業者として、地域生活援助と短期入所の各指定を受けた。 これに伴って、支援費の請求などの事務手続きを進めるのだけど、これが電子請求システムとなっていて、そのソフトの導入などで、結構手間がかかった。 こちらも、週末くらいしかこういうことに時間が避けなかったのだけど、それ以前に、あまりに縦割りの支援体制で、必要以上に手間がかかった。 関係する相手は、県=事業の許認可機関、国保連=請求の受け取り口で、全ての自治体の請求を一箇所でまとめている、サポートセンタ=電子請求システムのソフトや使い方に対するサポート、自治体=利用者さんの支援をする自治体で、最終的にはここが支援費を負担する、という4つの機関がある。 実際に自治体は、利用者さんによって異なるので、複数となる。
電子請求システムというのは、基本的に従来の紙ベースで行っていた帳票の作成を、エクセルベースで行い、PKIを使ってネット送信できるというものだが、単なる帳票作成機でしかない。 例えば、利用日数などは、明細書に入力したら、自動的に他の帳票に計算値が参照されるなんてことはなく、他の帳票では、またしても同じ情報を手入力する。 サポートセンタは、このソフトの使い方だけをサポートするので、その中味の適正(どういう算定が適切なのかなど)については、自治体や県に問い合わせる。 どこかに、記載要領などがあればよいのだが、マニュアルはあくまでシステム/ソフトの使い方であり、内容に踏み込んでいない。 でっ、この辺りは、各都道府県の独自裁量のようで、都道府県によっては、丁寧な資料を作っているところがあったりして、時には他県の資料を見て下さいなんて、平気で当該の県職員に言われる始末だ。 つまり、どこの窓口に問い合わせしても、誰一人、全体の把握ができないし、その組織の管轄のことでも、即答できないことが多い。 地方分権で、各自治体に裁量権を渡すのは結構だけど、それによって差異の出る必要のない部分というのは、効率を考えれば一箇所にまとめて欲しいものだ。 システム設計でも、ソフトでも、こういう組織体制でも、まとめる部分とそうでない部分を、きちんと整理できない事が、世の中には氾濫しているようだ。 物事の因数分解をちゃんとできないというのは、本当に痛い。