今年度もいくつかの研究については、競争的資金制度と言われる公募の研究資金に採択されている。 今年から、これらの研究開発制度では、e−RAD府省共通研究開発管理システムというものが利用されている。 研究者や研究機関は、これによりインターネットから登録、申請などをするのだけど、立ち上げ年度ということで、各公募制度毎に利用範囲が異なっている。 ある省の場合は、年初の申請案件だったので、結局のところIDの登録だけを利用したが、いま書いてる公募案件では、申請から全てこのシステムを利用する。 まぁ、こうやって府、省に関わらず統一したシステムで、研究資金の助成や公募が一元的に行われ、かつネットで諸々手続きできるのは便利なのだけど、どうもシステムだけ統一して、基本的な考え方がまったくバラバラなのには困惑させられる。 例えば労務費単価の算定根拠は、省の委託研究と同じ省の外郭からの助成研究では、ともに社会保険の料率表を利用しているのだけど、微妙に価格が違うし、異なる省の場合には単価算定自体が申請者の裁量判断になっている。 また、間接費の支弁についても、きちとん間接費の算定根拠を示すものもあれば、そうでないものもある。 今までは、研究資金の支出元の府、省の裁量判断だったのだが、会計監査院の監査が強化されることによって、会計規則も徐々に統一されようということなのだろうが、縦割りの綱引きの成果、スパッと統一されずに、結局は複雑さと余計な手間が増えているのが現状のようだ。 まぁ、これもグローバルスタンダートへの試練の一つかな。