地上デジタル放送の完全移行に向けて、NHKではアナログ波の映像にアナログ表示をつける放送を開始した。 地デジ移行は、基本的にはアナログ波と同様に電波を受信者努力により個別に受信することを前提としているので、現在アンテナを立てて受信しているエリアの人は比較的簡単に移行できるし、視聴可否の確認もスムーズだろう。 これに対して、中山間の難視聴地域などでは、いわゆる共聴組合による共聴方式をとっているところが多々あるが、このような地域では組合がデジタル化に向けた設備更新をするかCATVなどの他方式に切り替える必要がある。 しかし、普通の人はとりあえず毎日見ているTVが見れている間は、人身御供になって実験したりしないだろうし、共聴組合の多くは小規模で専門家がいるわけでもなかったりで、ズルズルとアナログ停波の日を迎える可能性があるような気がする。 さらには、アナログ時代には、過去の慣習から地域外再送信をしていたりしても、デジタルになったら圏外波が受信できないなどの問題も発生する可能性がある。 地デジ移行については、もっぱら空間波の受信に関しての啓蒙が先行しているけど、そろそろ地域毎に細かく移行方法などを確認していかなくてはならいなのではと思う。 移行日に全面停波するのではなくて、一年くらい前からアナログ波の番組や放送時間を減らして、利用者に啓蒙するくらいの措置もいるかもしれない。