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2009-11-09 著作権法と再送信同意

_ [仕事][インターネット][電波] 著作権法と再送信同意

  仕事で関与しているCATVのある山梨県上野原市では、市が関与した情報通信事業が政争の具となり、地デジ対応について、一部の心ない人達の政治活動により、大きな混乱を生じている。 その内容については、ここでは書かないけれど、根本的に著作権法と有線テレビジョン放送法の関係などを、まったく理解していない人が実に多い。

  放送局の放送(番組)を受信して、それを再送信するためには、元の放送(番組)の著作権者・著作隣接権者の同意(再送信同意)が必要で、これは放送法の範疇ではなく、著作権法によるものだ。 つまり、音楽や映画のコンテンツの著作権の話と同じなわけだ。 放送を受信して再送する再送信権利は、著作権法の99条の2にある。 

  一方で、有線テレビジョン放送法では、難視対策の共同聴組合などで、50端子(世帯)を超える場合には、設置の届け出義務があり、再送信同意を取得していることが求められている。 

  この二つの話を混同して、50端子以下ならば、届け出義務がないから、再送信同意は必要ないという人がいるが、これはまったくもって間違いだ。 

 単子数に限らず、再送信をする場合には、元の放送局の再送信同意を取得することは、著作権により明確な権利として確立されていて、これは放送法とは関係ない話なのだ。

  こういう、法律のもっとも基本的なところも理解せずに、50端子以下なら良いとか、圏域内なら良いとかの勝手な解釈をして、違法行為を行なったり、推奨したりする輩が跋扈しているのをみるのは、とても悲しい。

 ましてや、この解釈から、組合を50端子(世帯)以下に分割すれば良いとか、助成金取得時は圏内波に合わせて、アンテナなどを整備し、後でアンテナの向きを変えれば良いなどという、脱法、違法行為を推奨したりする人がいて、さらには某政党の機関誌の記者さえも、こんな基礎もわからずに市民を混乱に陥れているのを見ると,コンプライアンスや情報リテラシーというのは、地方に根付かないのではと不安になる。

 広告収入が減り、事業収支が厳しい放送局は、貴重な財産であるコンテンツ資産の保全を強化するのは当然であり、このような悪質な行為には、これから厳しい態度で望むだろ。 その時、共聴組合とかが損害賠償を求められたら、違法、脱法行為を先導した理事会とか役員だけでなく、一般の構成員にも賠償責任は及ぶのだから、各個人も最低限の正しい法知識を身につけることが求められるのかもしれない。


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