国の各種助成制度などは、その公募、交付要領などと、ポンチ絵などで紹介されることが多い。 こういう文章や資料は、多くの場合きちとん読めば、それなりに齟齬のないような解釈になるように、かなり注意して書かれている。 しかし、実際にこれらを読む人の多くは、行政マンでも法律家でもない。 さらには、そのような制度を利用したいという期待をもって呼んだり、見たりする。 こうなると、ご都合主義で拡大解釈をすることになる。 逆に言えば、しっかりと字面を追って、それに希望を照らし合わせて、不適合さえなければ、その制度が利用出来ると判断しても間違うことはない。今日もとある助成制度について、どう字面をみても適用できると思っていた案件があって、念のために担当部局に問い合わせしたら、案の定OKというのがあった。 ただ、この場合でも、各論では文言に疑義があったりするので、そこは個別に確認となるのだが、こういう作業をすると、自ずと質問も明確になるので、直ぐに答えが返ってくる。 きっと、こういう制度設計をして資料を起草する人は、日本語の能力が高いんだろうなといつも感心する。
内航船のブロードバンド常時接続の研究案件のため、一昨日の夕方から今朝まで、宇部興産海運の新栄丸に乗船させていただき、豊橋から宇部までの二泊三日の航海をした。 実験そのものは、概ね予定どおりの成果が得られた。 それにしても、ドコモのFomaのサービスエリアは、実に広く、しっかりしていることを再認識させられた。 国内大手三社では、明らかに抜きん出ている。 これに対して、残念ながらSoftBankのエリアは、限りなく狭かった。 市場競争原理であり、民間なんだから、どこにどれだけ投資するかとか、技術や研究開発にどういう投資をするかは自由だ。 しかし、全てのプレイヤーがCOTSなシステムだけを利用するようになってしまったら、イノベーションは起きない。 世界二位じゃいけないんですか? って言う人がいたけど、国中全部がそれじゃ駄目でしょう。 公平な競争環境をというのならば、基礎研究こそ国費で推進し,その成果を民間活用できるようにして欲しいものだ。 NTTの再編議論とかがあるが、NTTの役割の中で、ユニバーサルサービスなゼロ種的部分だけでなく、基礎的研究などの投資を、どうするかも議論してほしいものだ。
アマチュア無線の電子申請をしてみるかと思って、当該のホームページにいってみたら、とりあえず登録が必要。 そこで、登録を進めようとしたら、対応するプラウザが Internet Explorer 6〜8と、Firefox 3.5のみ。 Safariが使えない....orz。 最近は、諸々のプラグインとかのせいなのか、ブラウザ依存なページが増えている気がする。 専用ソフトを使わないで、ネット経由にブラウザだけでというのは、とても便利なんだけど、こういうブラウザ依存が出て来ちゃうのは困ったものだ。 公的なサービスの場合、要求仕様段階で依存性のない仕様をきちんと設定すべきじゃないのかな。
確定申告の申告書を作成している。 山梨の家の一部をNPOに貸与していて、いままでは無償貸与だったのだが、今年度は少しだけ家賃をいただいたので、不動産所得として申告する必要があるようだ。 この所得は、収入から固定資産税や管理費などの経費を差し引いて算出する。 いままでは、家賃をいただいてなかったので、経費だけが発生していた。 ここで、不動産所得は、給与所得などと損益通算が適用されるようだ。 そうなると、いままで収入が発生していない年の経費分は、ずっーと赤字だったんだけど、この分は給与所得などと損益通算して良かったのだろうか? もしかして、なんかちょつと損してたのかな....ちと税理士に相談してみよう。
部下と話しをしていたら、ちょっと面白い愚痴を聞かされた。 それは、上司からのメイルでの宛先が、職制とかに関係なく、"xxさん"と書かれる人と、"xx"と呼び捨てに書かれる人がいて、呼び捨てにされる人からみると"なんで私には呼び捨てで,あの人にはxxさんなんだ?"と不快に感じるというものだ。 これは、書いてる本人は、まったく判っていないのだろうが、無意識のうちに "こいつは、俺の子分で自由に使える"とか、"こいつは、へそ曲げられたくない"などの差別心理が露呈しているのだろう。 こういう事は、とても大事なことなんだけど、無意識に行なってる場合には、なかなか気がつかないし治らないし、おそらく周辺がそれとなく諭しても、反発するんだろう。 さてさて、どうやって、この部下の愚痴を解消しようかと悩んでいる。
某大手経済新聞の記者から、久しぶりにWi-Fi ビジネスについての取材を受けた。 結局、公衆無線アクセスは、統合サービスのなかの一つとして、コストセンター的要素で終わるのか、それ自体できちとんとしたプロフィットモデルになりうるのかというのが、未だ見えてこないとこの記者が言っていた。
もし、Wi-FiがいまのようなNomadicから、完全とは言わなくても、Mobileに近い速度で使えるようになれば、シームレスなエリアがなくても、プッシュサービスのように、エリアを通過する間に、広告やクーポンを渡すというモデルが出来る。 ガソリンスタンドの前を通過したら,その間に二日間有効な割引券が配布されていて、帰りにとおる時に利用するとか、道の駅の前を通過したら、その先の観光地で使えるクーポンが降ってくるなんてことが出来るのではと期待している。
特定のキャリアで、ローミングなどで沢山のAPを展開しても、初戦は穴あきなカバーエリアになるのだから、逆に個々のサービスエリアでの滞在時間を短くして、立ち止まらないで良いサービスが展開できることを期待している。 いよいよ、来週のIEEE802では、そんな提案を全体会合でする予定。
とある案件で、急遽お客様と打合せ。 ボリュームのある仕様書の全ての項目を満たすには、既存製品ではなくて、新たな商品開発が必要となる。 しかし、ヒアリングをすると、使い方と仕様の間には、結構な開きが有る。 つまり、実際の要件から実装仕様に落とす段階で、仕様だけが膨らんでいくパターンで、こういうのはとても良くある話だ。
結局、ヒアリングしていくと、既存製品をうまく組み合わせることが、いちばん良いのではないだろうか? というのが、僕の感想。 要するに、要件定義の段階での情報収集と、システムとしてのトレードオフというのが胆なわけだ、開発ありきで仕様をつくるスタートに疑問を持つ事が重要なんだうろ。
政府の事業仕訳の対象に、電波産業会、テレコムエンジニアリングセンターが入っている。 いづれも、電波利用に関する標準規格の策定や試験方法の策定など、とても重要なファンクションを担っている団体という側面と、既に民間に開放されている業務という側面の二つがある。 今回は、どういう議論になるのかしらないが、現状の把握をきちんとして、そのうえで残すもの、無くすもの、他に移管するものなどを、きちんと明確にした仕訳判断をしてほしいところだ。 標準化も、必ずしも政府機関がこれを担う必要はなく、アメリカのようにFCCとIEEEというような組み合わせもありだろう。 しかし、同じような事業をしている、他の独法は、名前があがらないのはなぜなんだろう...
宮崎あおいがCMで、ブルーハーツの1001のバイオリンを唱っていて、ネットでもちょっと話題になっている。 しかし、もう17年も前の曲だし、ブルーハーツの全盛って20年以上前なのに、今の若い世代が支持しているのが凄い。 お父さん達のバンド的なロックは多いけど、これだけ個性的でメッセージ性の高いバンドが、ティーンエイジャーからアラ50くらいまで、同時期に受け入れられているのは、他に例がないんじゃないだろうか?
彼らの唄に♪いつまで経っても変わらない、そんなものあるだろか?♪ っていう歌詞があったけど、もしかしたら、彼らこそそんなものになっちゃってるの?
♪ヒマラヤほどの消しゴム♪も、♪ミサイルほどのペン♪も、時代を超えてインパクトありすぎるかも...
IEEE802.11での提案は、今朝研究仲間が技術中心のプレゼンをしたのだけど、そのあとの参加者の反応も良くて、すこし前進しそうな気がして来た。
昨日も、こちらについてから、いろいろと議論したのだけど、Mobileというと、やはり何処でもというイメージが先行して、Wi-Fiだと、誰がそんなにエリア埋めるんだよみたいな話に戻ってしまう。 まず、僕らがやりたいのは、iPhoneを持ったまま立ち止まることなく、Hot Spotの前を通過したら、Twitterやメイルが瞬間に受け取れているということだ。 これは、当然、車の速度でもOKで、コーヒーシップの前を通過するだけで、メイルや位置情報やTwitterが更新されればいい。 もちろん、そんなエリアが沢山あれば、結果的に何処でもになるけど、そうじゃなくても、立ち止まらないだけでも、充分に使い方が変わるだろう。 エリアをとおるだけで、クーポンが受け取れたりするのもありだろうし、デジタルサイネージと連動してもいい。
今いるアメリカでは、今日はSt.Patrick's Dayの休日で、緑の服を着たり,緑のビールを飲んだりというのがあるらしい。 一方。参加しているIEEE802.11WGでは、今回はIEEE802 LMSCの30周年記念で、ポロシャツやらマウスパッドが配られたりして、今夜のSocialも一応30周年記念らしい。
また、会場の片隅には、初期のイーサネットのトランシーバーや、ボード(TTLで作られたイーサネットカード?)が飾られていたりする。
とはいえ、僕にとっては、僕の50years Anniversaryな日なので、全てを僕に向けた祝福と考えて、勝手に喜んでいる。
オーランドに一緒に来ている同僚がラーメンが食べたいというので、一昨日の夜にネット検索し花水木という日本食に行ったのだけど、ラーメンは昼しかやっていないということで、残念ながらうどんを食べた。 そこで、今日の昼にもう一度行こうということで、同僚と研究仲間と三人で再チャレンジ。 しっかりと、ランチメニューには、複数のラーメンが並んでいて早速注文。 ここで、仲間の一人が麺を硬めにということで、英語で一生懸命説明しはじめたのだけど、白人の若いウェイトレスさんがあっさりと「麺カタメ?」と聞き返してくれちゃいました。 まさか、フロリダで、"麺硬め"なんて言葉が通じるとはと、もうそれだけで星三つ。 肝心のラーメンのほうも、充分に日本で普通にあるラーメン屋さんクラスで、いやいやとても満足。
IEEE802.11のPlenaryで、私たちが提案していたFast Initial Authenticationが、Study Groupとして、承認された。 これにより、Study Groupで、PAR&5Cという文章を作成し、それが承認されると、タスクグループとして、802.11??という標準の制定活動がはじまる。 IEEE802.11へはじめて参加したのは、5年前だったけど、具体的な提案を推進した昨年からでも、1年以上の月日が経過した。 当初は、ストレートに高速鉄道や自動車での利用の標準化として提案していたが、標準の階層構造や参加者の関わりかたなど、多くの事を学びながら,戦略を立て直し、戦術を変えて、ついに今日に至った。
802.11の規格は、沢山あるけれど、言い出しっぺに日本がなることは、おそらくは初めてではないかと思う。 これまでは、米国で標準化が始まり、そこにいろいろと情報を提供し、標準化に貢献をするというパターンが多かったと思うが、今回はゼロからの提案だった。
この標準ができると、iPhoneとかでも、いちいちホットスポットで立ち止まる必要も無く、通過するだけでも安全にネットアクセスを高速に行なうことができるようになる。 たとえば、スタバやマックの前を通過するだけで、twitterや位置情報が更新されたり、株価の最新情報が配信されたりなんてことが実現する。
さてさて、これからいち早く実装を示して、標準化に貢献する企業が、おそらく市場をリードすると思うけど、果たして日本の企業がどこまでついてくるだろうかというところも、とても興味がある。
一週間の出張が終わり、ワシントンDCから成田に向けて、これから帰国の途につく。
今回の出張の最大の目的は、IEEE802.11WGで、私たちの提案する方式を標準化するためのStudy Groupの設置を認めてもらうことだった。 既に、1月の会合で今回の会合の最終日のPlenaryでプレゼンをする事はOKをもらっていたのだが、実際にプレゼンの後に動議を出すかは、ぎりぎりまで悩んでいた。 この会合では、動議は常に75%の賛成をとらないとパスしないので,果たして75%穫れるのかというのが、一番の不安だった。 特に、金曜日のPlenaryで、しかもOrlandなので、かなり参加者は減ってしまう。 実際、同時に行われている802.16とか15とかは、木曜日までで終了なので、金曜日まで残るのはコアな11な人だけで、日本人はほとんど残っていない。 つまり、日本人だからという理由で、賛成票を投じてくれる人は、とても少ない。
今回の提案は、もう1年くらい前からWNG-SCという独立委員会でプレゼンを続けて来たもので、このコミュニティでの興味の範囲や参加者の関心どころ、共通なキーワードみたないものが少しずつ判って来て、ブラッシュアップされ、今日にいたった。 とくに、昨年の秋に、大きな方針転換をしてからは、参加者からの反応も代わり、そのなかで参加者の琴線に触れる部分が見つかったのが大きく、それをきっかけに、無線LANチップの大手ベンダーが関心をしてくれ、以前から同じ方向を向いていたドイツの研究者とともに、積極的にプレゼンの内容にアイデアをだしてくれた。 実際、こちらに月曜日に来た時点からもプレゼン資料は修正を繰り替えし、最終的にはとてもシンプルで判りやすいものに変身した。
そして、なによりも嬉しかったのは、この会合で何度か顔を合わせている802.11コアな人達が、投票前に賛成意見を述べてくれたり、動議のSeconderになってくれたことだ。 彼らの多くは、コンサルタントとかで、普通は企業からのスポンサードを受けていて、その看板で活動するのだけど、ルール上は個人に投票権があるので、個々の判断は個々人の裁量によるのだろう。 今回は、僕の会社が彼らを雇用しているわけでも、何らかの便宜を計っているわけではなく、純粋に提案内容がIEEE802.11の解決すべき課題と認識してくれたことによると思う。
投票が終了し、動議がパスして皆がCongratulationと祝福してくれた時は、アメリカの懐の深さを見た気がした。 10年くらい前に、JETRO主催の日米交流シンポジウムで会社のプレゼンをした時も、ハイタッチして祝福してくれたビデオ撮影クルーとかがいたことを思い出した。
もちろん、中にはドロドロの政治的背景が渦巻くものも多いのだけど、きちんとしたルールが存在し、そのルールの基では、オープンな議論とシステムが運営されていることが、アメリカの文化なのだと再認識させられた。
旧知の総務省の人からITU-MIC Forum on Wireless Broadband Networks for Asia-Pacific Regionのセッションコーディネートを頼まれて、久しぶりにITU-Dセクターな会議に出席した。 12年くらい前に日本で屋外型の無線ルーターを販売しはじめたころ、日本以外のRuralでもニーズがあることから、ITU-D FG7などでリコメンドされ、いくつかの会合などにも参加したけど、今回もキーバーソンがそのころと変わっていなかった。 国際貢献というのは、かつてのODA華やかりし頃と違い、いまはなかなか民間もやってくれないし、予算も少ないので寂しいようだ。それでも、先進国が途上国支援をするということは、民間での市場競争としても重要な戦術なんだが、そんな元気が日本の企業にはないのかもしれない。
今日のセッションには、昔一緒に日本中をまわって、「Are you ready?」なんてキャッチで、インターネットの時代到来を啓蒙していたSさんにも参加してもらって、彼の名調子を楽しめた。
いつものお仲間と目白にある秋田料理の五城目なるお店で、遅ればせながらの誕生会。 お友達は、僕と、三日違いの誕生日の友達の年齢に合わせて、創業50周年なお店をチョイスしてくれたそうだ。
きりたんぽ鍋、はたはた寿司、ぶりこなどを堪能。 このお店のお母さんは、大正13年生まれだそうで、僕の母親と同じ年。 50年にわたって、このお店をやってきて、きりたんぽは今でも彼女のお手製だそうだ。 他にお客さんが少なかったこともあって、なんだかんだずっとこのお母さんが僕らの席で、秋田のことから世相のことまで話をして、秋田音頭まで披露してくれた。 なんだか、ひさしぶりに超アットホームなお店に出会ったな。
総務省がSIMロックの解除を、通信事業者に義務づける方針を打ち出した。 これによって特定のキャリアが優位になるというような憶測で、否定的にとらえる人もいるようだが、市場原理からいえば、間違いなく消費者にとっては、歓迎すべきことだろう。
むしろ、SIMフリーになると、海外ローミングの料金体系などは、ものすごく複雑になる気がするのだけど、そのあたりはどうなんだろう。 海外に行くときは、現地キャリアのSIMカードを購入して、使い慣れた日本の端末で使うことができると、番号は変わるけどそれはそれで嬉しいような気がする。 そして、なによりもiPhoneとかiPadが、SIMフリーになってくれると、かなり嬉しい気がする。
某キャリアのTopは、twitterで寄せられる多くの消費者からのリクエストに、すかさず、検討しまょう、やりましょうなどと、経営Topとして、迅速な判断で方針決定し、これを受けた現場がその実装をし、実現出来るものからきちとん実行に移している。 もちろん、多くのリクエストの中には、実際の導入にあたって、さまざまな規制や運用上の問題もあって、時間がかかったり、決定を覆さなくてはならないものもあるだろう。
こういうタイムリーな意思決定は、マクロな判断をする経営者と、ミクロな実装をきちとんこなす現場の信頼関係があって、初めてできることだ。 そして、重要なことは、経営者は、器であって、いたずらに器用であってはならないことだ、方針(マクロ)と実装(ミクロ)の領分を自らおかしたり、ルールを無視したりしないことが重要だろう。
一方で、このような、迅速な経営判断、風通しの良い組織というのを、"TOPが何でもできる会社"と勘違いすると、これは痛い会社になってしまうのだが、このあたりは、自分ではなかなか気づかない。 僕も、中小企業の創業、企業者なので、この辺りを常に意識をしているつもりなのだが、なかなかうまく行かないことも多い。 某キャリアのTopの人は、世間ではワンマンのように言う人もいるけれど、とにかく人の話を良く聞く人で、そういう人の周りには、信頼出来る実務者が集っている。 「甘言耳に快く、諫言耳に痛し」が判らない裸の王様的な経営者も、何人か見ているが、こういう人は端から見ていて、とても可哀想だ。
先々週、IEEE802.11WGで承認されたFast Initial Authentication SGについて、日経さんが「Wi-Fiをもっとモバイルに」という記事で紹介してくれた。 この記者さんは、実際にOrlandの会合に来られいて、動議提案可決まで現場にらいしたので、それなり空気を掴んだ記事に成なっている。 これとは別に、この提案の件で、いつくかのメディアから取材を受けていて、思ったよりも国内での反応があることには、驚いていたりする。
というわけで、若干この記事に補足の説明をしておくと、モバイルといっても、Wi-Fiなので、サービスエリアが完全にシームレスになるわけではない。 まぁ、かつてそういう事をしようとした事は有るけど、とても一つの事業者が、携帯のようなサービスエリアをWi-Fiで用意することは、実現されていない。 ところが、歯抜けというか飛び飛びのサービスエリアだとしても、その前で一々立ち止まって、WEB開いて、認証してとやらなくも、通過している間にメイルや、twitterとかが拾えたら、それはそれで結構嬉しいじゃないかというのが、提案するシステムなわけです。
つまり
1.完全にどこでもつながる とうぜん立ち止まらない Mobile
2.所々つながる 立ち止らない 今回の提案
3.所々で、立ち止まって使う Nomadic
というわけです。
さて、そこでこういう状態を、なんと表現したらいいのだろうか?
アドホックモバイル、スキップモバイル、ホッピングモバイルとか、いっその事造語で、Momadicなんていうのでもいいのだけど、適当なネーミングが欲しいところだ。
今日も、IEEE802.11での標準化提案について、取材を受けた。 今回の標準化提案は、IEEEなルールなかで、極めてオーソドックスなステップを踏んで進めて来た。 つまり、次世代のアイデアを提案するWNC-SCという独立委員会でのプレゼンを繰り返し、コミュニティ内での共通の関心やキーワードをひもとき、そこで賛同者をすこしずつ広げていった。 ジャパンマネーで、ディナーに招待したこともなく、オフミーティングで一緒に乾杯することもなかった。 もちろん、会合の会場で、提案するから賛成してねとか、意見を聞かせてねということはしたけど、それ以上のことはしていない。 結果的に、今回は、アメリカやヨーロッパの賛同者が手伝ってくれて、かなりのブラッシュアップが出来たのが大きい。
今日、取材を受けた雑誌では、こういう標準化への過程を、もっと多くの研究者や技術者に知ってもらい、同様のチャレンジを広くしてもらえるような啓蒙をしたいということだった。 僕らも手探りで、何年も活動してきたけど、その多くは知ってしまえば、なんの事はないことも多い。 だからこそ、その知識と経験を正しく伝承できれば、もっと多くのチャレンジが出来るというわけだ。
日本で作った国産標準を国際標準化するというのではなく、今回の場合には、最初のネタを提供し、国際標準を最初から作ろうという話なので、ガラパゴス的な話とも違う点も、興味をもってくれたようだ。
Robert's Rules of orderとかも、もっと日本の会議や規格委員会などても適用して、こういうものに馴れて行くことも必要で、そんな勉強会もしてみたいと記者さんが言っていた。 たしかに、ああいうシステマチックな合意形成の仕組みは、もっと日本でも普及すべきだろう。