IEEE802.11の標準化会合では、既に進められている標準化にはない新しい提案は、WNG(Wireless Next Generation)というStanding Committee(常設委員会)で、発表することになっている。 2ヶ月毎に行われている会合では、通常あまり多くの提案はなくて、3〜5くらいの発表が有るくらいだが、来月の会合では既に9つの発表申込があり、臨時に追加のタイムスロットを割り当てる調整がされている。
IEEE802.11では、新しい物理層は、現在標準策定中の1GHz以下の11ahと、TVホワイトスペースの11af、中国のミリ波の11adくらいで、一段落することから、その次をという提案がここに来て盛んになっているようだ。 実際には、6GHz〜10GHzでの話が三つくらいあるようだ。
無線LANの成長は、既に新しい周波数帯域の確保が必要な状況を日々生んでいて、速度もどんどん向上して、こういう真新しい資源確保が重要になっている。 このようななか、日本は世界でもトップクラスの無線LAN基地局が高密度に展開されている地域で、その品質維持は既に重要な課題になっている。
そこで、こういう背景をもつ日本から積極的に新しい提案が沢山出てくれば、それはかなり説得力のある話になる。 今回は、知り合いが動的なスペクトラム配分の提案をされるが、もっともっと日本からは言い出しっぺが出て来ても良いのではないだろうか?
標準化作業が進んでいるタスクグループに対する提案は、それはそれで重要だが、世界的に共有される課題を示し、その解決を目指して声を上げ賛同を得る事で、スタディグループやタスクグループの設立をするという言い出しっぺとなることは、戦略的にもとても大きな意味を持つ。
というわけで、いまは端境期で、この言い出しっぺになるチャンスなので、ある意味とても面白い。