研究で進めている無線のエミュレーターの論文投稿は、なかなか厳しい評価が続いてる。 一番の問題は、自分では自明だと思っていることも、読者にとって、きちんと論理的に理解されるように十分な記述をする事が出来ていないことだ。 僕の中では、新規性があり革新的であると思っていても、読者にはなぜそうなかの、本当にそうなのかが伝わっていない。
他の方法との違いを、もっとプリミティブなところで示し、その信憑性を表現しないとないらないのだが、そのあたりが長年実務優先でビジネス畑にいた僕の弱い所だ。 これは、プレゼン、講演、議論などの場で表現することは出来ても、それと論文とは違うということだ。
いままで、きちとんこういう課程に揉まれて来てなかったので、こういうプロセスを知る事は、とても良い勉強になる。 そこで、もう一度文章のプロットを根本的に再考して、構成から見直す必要を感じている。
たまたま、いま村上春樹のインタビュー集「夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです」を読んでいるのだけど、この中では、そこそこに小説を書くプロセスについても、いろいろと出てくる。 物語を紡ぐいで、誰かに読んでもらうというのは、論文とくに理系のものとは大きく違う話のように思うかもしれないけど、実は根本的なことは同じではと感じている。
というわけで、僕は地下2階にある暗闇に下りて、すこし旅にでる時期なのかもしれない。