今朝は、総務省の情報通信審議会 IoT政策委員会 基本戦略WGで、IEEEの標準化のお話をさせていただいた。このWGでは、先々月にデータ流通についてEverySenseの話しをしている。
国際標準化という意味では、かつてRoot,Inc.の時に無線LANによる途上国のインフラ整備を、ITU-DのFG7に寄与し、正式に出版された報告書にも、それなりの量で記載された。しかし、この時は、標準というよりはリコメンデーションであったし、そもそもデジュール型なので会議そのものには、一度くらいし出てない。
一方で、いよいよ今月末に正式にリリースされるIEEE802.11aiは、6年近くにわたりチェアを務めたので、より濃く深く標準化の実態を理解したし、その背景にある各社の取り組みなども人に伝えられることができる。
そんなわけで、今日は技術の話しではなく、フォーラム型標準化の重要性やそこへの取り組みの課題、期待される支援施作などを中心に話しをした。フォーラム型の標準化は、デジュール型と違い、基本は民間の力によるデファクトなのだが、今やその経済的インパクトの大きさは、身の回りに溢れるインーネットや有・無線LAN等をみれば、十分に社会認知されているだろうと思うのだが、実態はなかなかにそうではない。
これは、ある種レガシーな人達の固定観念を変える必要があることなので、こういう会議(どうしてもレガシーな色が強いし、構成員の年齢層も若くはない)でも、機会があれば積極的に話しをさせていただいている。
では、若者はというと、どうも留学も含めて、国際的な活動に対する興味が薄れているという傾向もあるようだ。今日は、帰り道で構成員の一人の方と立ち話になったのだが、言語の壁を越える思い切った施策も必要だというのが、一致した意見だ。
幸いIEEE802では、僕以外にもオフィサーに日本人の名前が少しずつ入ってきてるので、こういう人達がエバンジェリストとして活躍してくれることも期待したいところだ。