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2019-03-20 議長の裁量権

_ [仕事] 議長の裁量権

  英国では、EUからの離脱案について、3回目の採決について議長が困難を示して話題になっている。これは、まぁ一事不再議の原則(事不再議(いちじふさいぎ)とは、会議原則の一つ。 会議において一度議決した案件と同一の案件については再び同一会議中(同一会期中)に議題として取り上げて審議や議決を行うことはできないという原則。by Wkiki)が拠り所なのだが、採決案件が前回と同一なのかという点についての見解が起案側と議長の間にあるようだが、議長の裁量権の問題にもなる。

  いま、参加しているIEEE SASB (Standard Association Standard Board)の今日は、NesCom(New Standard Committee)とRevCom(Standard Review Committee)という標準化プロジェクトのスタートや更新、最終の承認への答申をする委員会が開催された。

  個々の標準化に携わるWGなどから上程されてくる議案の多くは、定めたられたプロセスに乗ってくるのだから、あまり疑義が生じるものではないのだが、たまに英語的にいうとControversial なやつがある。こうなると、もう議事運営テクニックの応酬になって、議事運営に詳しい人が議論をリードする。

  今日も、一つの標準の承認について、そのLB(letter of Ballot)の投票権者の組成に疑義があるということで、いわゆるRecirculationという再投票プロセスではなく、Initial という初期プロセスから投票をすべきということで一悶着。この応酬のなかで動議のセンテンスの修正などに拡散して、かなりの時間が費やされた。あいにくと、この委員会の議長は、議事運営的な部分にさほど強くないのが、ちょっと辛かったかな。それでも、周りのサポートもあって、最終的にモノというかコトが決まるのは、明確なルールのお陰だろう。

  ことほど左様に、議長なるものの裁量権は重要なわけだ。この辺りは、一緒に参加しているDTAの仲間には、なかなかに新鮮だったようだ。

  また、今夜は夜のソーシャルの前には、フォーラムがあって三つのテーブルにわかれてICAID(IC Activity Initiation Document)といって、標準化手前のプロセスを公式に行うための手順を想定したアイデア出しが行われた。こんなテンプレートを用意して議論し、それを頭に入れた会議の仕切りをするというのも、議長裁量のみせどころだろう。

  というわけで、ぜひ日本の人達にもどんどんこういう現場に来て欲しいと強く思うのだ。


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