Wi−Max機器の測定のすり合せなどを、台湾のメーカーの技術者らと行い、実際に性能測定などを一緒に行う。 彼らは、シグナルアナライザを多用しているのだけど、最新のシグナルアナライザは、ウィンドウズベースで、いろいろな事が、簡単にできてしまう。 Wi−Maxのようにある程度規格が判ってるものは、プロファイルが予め登録できて、ベクトル解析によるコンスタレシーョンの表示なども、ボタン一つでできる。 しかし、こういう測定環境で、かつ機器の低いレイヤの開発経験が無い若いエンジニアは、プリミティブな測定が出来ないし、測定器の動作原理も理解していない。 例えば、無線機の送信電力は、電力計で計ることが基本なのだけど、バースト動作の機器などは、単純に電力計だけでは測定できない。 一方で、アナライザなどは、画面で視覚的に電力値が表示されるので、それをそのまま期待する測定値と思ってしまう人がいる。 これは、スペアナの使い方でもよくあるけど、広帯域の電力をスペアナなどで計ろうと思えば、RBWとの関係や、フィルタの特性が影響するのだけど、その辺りの知識がない人が多い。 Wi−Maxなどは、バースト比率だけでなく、送信サイクルの中でも、ブリアンブル部分とデーターオクテットの部分で、送信電力も異なるので、さらに複雑になる。 低いレイヤから製品までの開発を、自らしていれは、検証過程では、変調を止めるとか、連続送信をするとか、データー列を特定のパターンにするとかの治具的ツールの必要性も認識し、そういうものも用意するはずだ。 ところが、最近は、ベースバンドは、ベースバンド屋がLSIの上で開発、検証し、製品化は、別のセットメーカーが行い、さらに途中のRF回路は、モジュールで別の会社がとなるので、そういうツールがなかったりもする。 むかし、大学の研究室では、配属されてきた学生にシンクロスコープやSGなどを渡して、命題を与えて、測定をするなんてことを、最初の儀式としてやらせたのだけど、やはりああいう経験は重要なのだ。 ネットワークの世界でも、自称SEのくせに、PCがネットワークに接続して、インターネットの向こうのWEBサイトをみるまでの、一連をきちんと理解している人が減っているけど、回路技術もこういう基本的な技量が衰えているのかもしれない。