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2008-02-27 定年退職

_ [仕事] 定年退職

   同僚が定年退職を向かえたので、職場の仲間で還暦のお祝いもかねての懇親会が行われた。 彼とは、昔の会社が一緒だった縁で、いまの会社に来てもらったので、知り合ってから25年ほどの付き合いになる。 さらに、あと二名ほどその昔の会社で一緒だった先輩がいるのだけど、彼らと彼は37年の付き合いで、その積み重ねの深さが会話の中からにじみ出ていた。 彼は、機構設計といって、昔からテープレコーダーなどのメカニズムの設計や、外装部品の設計をしている。 具体的には、射出成型や金属プレス、切削などによって作られる部品の設計から、梱包箱や銘版の設計なども行う。 こういう加工部品の設計では、昔はドラフタでの製図で、いまはCADによる製図を行って、試作から金型へと進んでいく。 昔いた会社は、新宿の高層ビルの中にオフィスがあったのだけど、開発部の実験室には小型の旋盤やボール盤などもあり、新人の頃彼に旋盤の使い方を教わった。 機構設計の場合、ちょっとした実験や試作の初期段階では、板や棒などの材料から罫書きして、切り出して、曲げてなどを手加工で行うこともあり、いつも彼の器用さには驚かされている。 しかし、残念なことにこういう機構設計の分野では、若手の技術者が減っているようで、後継者が育たない。 特にネットワーク機器の分野では、圧倒的に電気、電子の回路設計とソフト屋がメインなので、どうしてもこの分野が手薄になる。 しかも、分業化、複雑化のため、エンジニアが製造現場を知らなかったり、見たこともないため、手作りの試作ができる人は、本当に少ない。 団塊世代の大量離職による技術継承の問題が指摘されているが、まさに目の前にその問題を抱えているわけだ。


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