西友が「東日本大震災後に国産米が高騰し、低価格帯の商品が品薄のため」中国産の米の輸入販売をするという。 この背景には、米に限らず農産物等に対する残留放射能に対する不安が消費者にあるとともに、そこに安心を与えるエビデンスが容易に得られない生産側の事情もあるのではと推察する。
農業は、従来からの補助金政策の問題など指摘され、農地の賃借や売買の規制緩和も少しずつ進み、米に至ってはいまや自主流通が当たり前になり、多いに自由化されつつある。
ところが、今回の震災による残留放射能に対する懸念から、いろいろな規制管理が導入されることで、この流れは滞るかもしれない。 この規制では、規制値そのものの妥当性については、ネットでも随分と議論のあるところだし、某大学の先生が農家を殺す みたいな発言までして、騒がしい。
でも、その規制値が妥当だとしても、これが手軽に各生産農家で測定することが出来ないとなると、農協や共選所などでの測定管理が必須になるのだろう。 そこで、最近多い無農薬、無添加、特約農家で生産してますみたいな自主流通や、農家の軒先の無人販売や道の駅などでの販売は、どんどん難しくなるのだろうか?
生産農家じゃなくても、僕のように家庭菜園的に野菜を作ってる人の多くは、有機栽培とか無農薬イコール安心と言うのが、一つのモチベーションなんだけど、放射能汚染に対する不安で、自家栽培を止める人も出てくるかもしれない。 僕は、山梨で畑をしていて、何の根拠もなく直感的に無頓着でいられるけれど、茨木とか東北とか福島に近いところだったらどうしていたたろうかとふと考えさせられてしまう。