いろいろな会社で、会議を効率よくするための標語とか指針が会議室等に張ってあるのを良く見かける。 この類いのガイドラインなどは、もう僕が新人の頃には既に沢山あったし、きっと昔からの永遠のテーマなのだろう。 しかし、なぜこれが永遠のテーマであり、どこの会社でも未だに改善が求められ続けているのだろうか? ここ数年、ロバートズルールによる会議運営をしてきて、つくづく思うのは、一番肝心なのは、その会議体の職権と職務範囲の明確さだろうと感じる。 これは、もう完全に主催者の能力と、考えに依存するのだけど、社内の定期連絡会議なんていうのは、一番これが不明瞭になり易いようだ。
例えば、僕らの周りで行われている打合せと称するものも含めた会議のうち、議長が明確に定義されているのは、どのくらい有るだろうか? また、職権職務規程において、その会議体の呼称や権限が定義されているは、どのくらいだろうか? おそらくは、こういう事が明確な会議の方が少ないだろう。
では、そういう会議のルールはどうするのだろうか? そもそも、目的がブレストなのか、報告会なのか、意思決定の場所なのか、そういうことを、どのくらいのマネージメント層が意識しているのだろうか?
資料は事前に用意するとか、議事録を残すとか、時間は何分以内ということを、標語にする以前に、主催者が会議体をどう位置づけて、どういう機能と権限を与えてるかを明確にすることのほうが重要なのだ。 特に情報交換とシェアを目的なんていう会議は、いまのICTの時代には、かなり怪しい。 もちろん、裁量的な個々人の意識や主観に基づく情報を得るには、Face to Faceが必要だろが、プロジェクトの進捗とか売上の進捗とかは、まず正確な事実のシェアを、Face to Face以外で、正しく共用した上で成り立つことだろう。
Factのない会議で、主観的意見交換をしても、まったく生産性を感じない。