今朝は、IEEE-SASBの知財関係を司るPatCom(Patent Committee)に参加。興味があるのは、Sub1Gという1GHz以下の規格であるIEEE802.11ahに関するパテントの問題だ。
この、IEEE802.11ahは、900MHz帯などを使うもので、2.4GHzに比べて伝搬距離も伸びるので、センサーやIoTでの用途として期待されている。すでに、IEEE802.15.4で、物理層やMAC層は標準化されていて、その上のレイヤーでWi-SunやIP500などの規格普及しつつある。これらの規格に、もう少し転送速度の高いモードの追加などの拡張をしたものとして、iEEE801.11ahの標準化が進められている。
この標準化は、いいよスポンサー投票という最終ステージに行く予定だったのだが、チップベンダーから知財に関してIEEE-SAのIPRに従わないという宣言が出てきて、紛糾してしまった。
このIPRに関する問題は、PatComの範疇なので、PatComの会議では、議論がされるのかと期待して参加してみた。ところが、今日の会議の議事には、取り上げられなかった。
まぁ、すでにIEEE802.11WGからPatComへの質問はでて、それに対す回答もあり、これ以上議論する余地がないといえば、それまでなのだろう。
先日、このSub1Gに対する2年前の記事に対して、ツイッターで突っ込んでしまったけど、この記事の当時なら来年あたりIoTと11ahは、華々しく商用化が進むと思われていたわけだ。
PatComのあと、某エンタープライズ系のネットワーク機器会社のベテランと意見交換したけど、彼は11ahは、代替技術を採用すべきだとのことだけど、そんなことしたら、さらに標準化時期が遅れてしまう。
なんとか、チップベンダーが妥協してくれればとおもうのだけど、当面は目が離せそうもない。