今日からはWi-Fi Allianceのメンバーズミーティングの欧州ラウンド。ここには、各国、各企業から多くの立場の人が参加しているから、当然ながらすんなりいかないことも多いけど、それなりに物事は決まっていく。
こういう会議に参加する仕事をしているからなのかもしれないが、とにかくルールのある世界というのが、グローバルビジネスの基礎だとつくづく思う。
たまたま、いま日本の某団体で新しいグループの立ち上げをするにあたり、その運用規定などを策定しているのだが、このあたりは日本にはなかなかじまないようだ。
ルールがとか規定がというと、あまり杓子定規にやるのはいかがかという意見もある。もちろん、細かい規定を作らずに、是々非々で事が進むのは、素敵なように見えるけど、それは本当だろうか?
基本的に、複数の組織や人でなにかの共同作業をするのであれば、最低限の集団の意思決定ルールなどは、決めるべきだと考えている。 こいうルールは、参加者の権限を縛るのではなくて、参加者の権限を尊重するためにこそ必要で、それを求めないというのは、はっきり言って他の参加者や少数派の意見を尊重しない姿勢の現れだと思う。
たまに、多数決の結果や選挙の結果を尊重せずに、横暴だとか、数の暴力だとかいう人がいるけど、こういう事を声高に叫ぶ人ほど、逆の立場になったら、もっとひどい事をするのだろう。
まず、公平に機会を与えるルールをつくり、そのルールを共通の価値観とて尊重してこそ、少数意見も尊重される。ところが、どうも日本では、厳密なことをしたがらない。
たまたま、今日も政府が立ち上げる新しいコンソーシアムの定款が送られてきたけど、そこには肝心な意思決定ルールがあまりに不明瞭で、古くからの各種委員会の定款の焼き回しでしかなかった。
国際競争力とかグローバルなイノベーション戦略をというのは、はっきりいって空気じゃ伝わらないと思うんだけどなぁ...