2001年にMISという通信事業会社を設立したのだが、この時この会社は社会基盤としてEnd to End な通信事業を目指した。それは、インターネットの使途として、音声とかデータ通信に限らず、あらゆるサービスがインターネットに接続されると考えたからだった。これって、まさに今流行りのConnectedとかInternet of Things/Everything なわけで、まぁ時代というのはいつもスパイラルなわけだ。
そこで、僕らは通信インフラの上で何をするかは、通信事業者ではなくて、その利用者が創造するものとして、広くいろいろな産学の人に集ってもらうことを目的として、モバイルブロードバンド協会 (MBA)という業界団体を設立した。当時、この協会には、アニメ制作会社や広告代理店など、様々な業界の方に参加いただいた。
この協会は、設立発起人の主たるMISが解散したあとも、学術研究的な活動を継続し、任意団体から一般社団法人への転換も行い継続している。そんなMBAの今日は理事会及び定時総会だった。実際には、ある程度協会としての役割を達成したこともあり、今は各種催事の後援などに限定して活動しているのだが、それでも各種事務処理などは、適切に行われている。
これは、ひとえに事務局の能力の賜物だと思う。今の事務局長は、協会の運営に対する熱意と、公平さを強くもっていて、本当に頭が下がるくらい事務仕事をきちんとこなしてくれている。
こういう事務局の仕事では、事務仕事自体の能力の迅速さや適切さも重要だが、その運営における公平さが本当に大事だと思う。
実際、この協会のあとに某通信事業者が似たような名前の協会を作ったり、僕の周りにはこういう業界団体がいつくかあるけれど、MBAの事務局のような芯のある公平さは、なかなか見れない。
なかには設立発起人が理事長になってしまうような、我田引水的な協会も多く、そういう協会の場合には、事務局は理事長のアシスタント的になってしまう。
また、各種省庁の組成する会の事務局は、シンクタンクが請け負うことが多いけど、こういう場合には事務局仕事の請負なので、事務局として会の運営ポリシーにこだわりを持つことは、まずあり得ない。
今日は、あいにくと前任の監事が他界され、新任の監事を迎え、かつ理事の更改もあっての会合だったのだが、相変わらずきちっとした運営で、改めて感心させられた。