海賊版サイトをめぐるブロッキング問題は、両論併記ではなく報告書自体が承認されなかったようだ。これは、報告書と名のつくモノの重みというか、それを利用しうることに対する警戒があったかもしれない。
それにしても、なんどもこの日記には書いたことがあるけれど、結局のところ白・黒はっきりさせない、空気を読むタイプの不思議な会議体方式は、もう限界なんではと思わせる事案だった。
もし、これが構成員の権利と義務が明確になっていて、評決をするタイプだったら、もっとスッキリしたのではと、つくづく思う。日本の審議会とか検討会とかの類は、有識者とかの構成員の選任が密室だし、そのバランスも選任根拠も不明確すぎる。さらには、当たり前のようにどの委員会でも配られる設置要項には、意思決定ルールがないのだから、なかなか物事が決まらないわけだ。
まぁ、白黒ハッキリさせないことが文化だという人も多いけど、様々なことが多様化した現在に、いつまでもこういう暗黙のUnanimous consent で というのは、限界があるんではないだろうか。僕が、この会議にいたらきっとCall Question!とか叫んじゃってたかもしれない....知らんけど。
ちょうど、いまも関係する団体では、採決の仕方で一悶着してるけど、こちらもハッキリ言って、日頃からちゃんとルールに基づいた合意形成と、そのための管理をしていれば済む話だ。
残念ながら、物事が決まってから実は云々とか言い出すのは、一番ずるいと思うのだけど、とにかく火がつかないと何も言わない人は多い。IEEE-SAの運用ルールに、"Don’t be silent if inappropriate topics are discussed … do formally object."というのがあるんだが、まさにこれが必要なはずだ。
そういうのは、しゃちほこばってるとか、堅苦しいという人は、調和をとっているつもりなのだろうけど、そういう事をいうのは集団無責任体制なんだよね....