今日の日経に総務省、通信各社からヒアリング・NTT批判が続出という記事があり、その中に
"小野寺社長は「NTTの加入者回線部門を分離すべきだ。そこに当社が出資してもいい」と発言。これに呼応してソフトバンクの孫正義社長も「光の加入者回線を敷設する共同出資会社を通信・放送など民間各社で設立してはどうか」と提言した。 "とある。
有線の加入者線設備は、もともとNTTが税金で施設したんだから、もっと開放するべきだというライトオブウェイの話しであり、まぁその要求は当然だろう。
一方で、昨日の日経にはソフトバンク、携帯向けに番組放送――来年にも免許申請 という記事がでている。
地デジ以降後のUHFを使って放送事業をするために、放送事業免許を申請とある。
有線系では、散々NTTの独占はけしからん、開放せよ、、足回りは0種キャリア的に共有しても良いと訴えている事業者が、電波については、自らに排他的に割り当てろと主張する。
有線は、一つの家に銅線や光を複数本施設することが出来、各々の帯域は独立して確保できる。 一方、電波は多重化により個々の帯域が確実に減るので、有線よりはるかに排他的な性質をもつ。
それにも関わらず、皆電波割り当てについては、排他的独占割り当てを強く求める。 この背景には、電波資源が有限であり希少であるという認識があり、一定の電波割り当てを受けること=排他的権益が確保されることと思われているためだろう。
地デジの跡地利用について、放送用免許とか放送用電波などという概念ではなく、汎用ディジタル通信用の電波資源割り当てをすればよく、その上でTV放送的なサービスを行うか、VOD的サービスを行うのか、電話のような相互音声通信サービスをするかは、別なレイヤーの話しだ。
電波資源の物理的な割り当て、配分と、その電波資源上で利用するアプリケーション資源の配分は、分離することが望ましい。
これは総務省の事業行政(通信事業、放送事業)と、電波行政を分離することそのものなのだが、これには反対者も多いだろう。
携帯新規参入やWi-Maxなどで電波利用を要求している企業は、何年か後に他の新規参入事業者が有線の場合と同様に、電波の利用を開放しろと要求してきたら開放するべきだと思っているのだろうか? それとも、いまのNTTと同様に”投資したはの自分たちなので、その利用裁量は自分たちにある”と主張するのかがとても興味がある。
MVNOをやりだすことで、アンバンドルが進むか、逆に事業オーナーシップを握ることの旨みに固執していくのかは、見ものだ。
ところで、霞ヶ関の方から別件でメイルをいただいたのだが、その中でこのBlogを読みましたとあってびっくりした。
昨日の日経等のネット番組配信の著作権許諾簡素化へ法改正・知財本部提報道によると、「テレビ番組をインターネットで配信しやすくするため、著作権の手続きを簡素化する法整備が必要などとする提言をまとめた」とある。
既に、技術的な面ではIP放送は行われているし、UsenのGyaOなどは、登録者数が600万人を超えている。 しかしながら、コンテンツは、地上波放送とは相当に差がある。 この普及阻害要因の大きなものが、著作権処理問題にあることは広く指摘されてきたし、様々な分野で協議されてきた。 ここにきて、こういう提言が知財本部からでて、法整備が進むことは、ようやく実態に制度が追いついてきたということだろう。
とはいえ、このようなコンテンツで誰に収益がもたらされるかというと、コンテンツ作成者であろうし、配信業者はやはり広告収入に、接続業者は接続料収入によって、収益を追及すべきだろう。
一方で、1回線で3種楽しめるトリプルプレー、認知度まだ低くなんていうレポートが発表された。 このトリプルプレーという言葉は、その定義が広義過ぎる。 トリプルプレーというのは、僕にいわせれば完全にマーケットタームなわけだ。 「あなたは、トリプルプレーを知ってますか?」とか「あなたは、トリプルプレーを楽しんでいますか?」と聞かれれば、「NO!」と応える人が、「あなたは、インターネットでTVや映画放送が観れることをを知ってますか?」とか「あなたは、インターネットでTVや映画放送が観ていますか?」と聞かれれば、「YES!」と応える人も多いのではないだろうか。
こういうマーケットタームとテクニカルタームの区別をきちんとできないと、物事の行く末を見誤ることになるので、注意が必要だ。
そいういう意味では、Wi−Maxという言葉は、いま一番ホットかもしれないが、これはまたの機会に。
日本のインターネットがどのようなサービスやアプリケーションに利用されているかや、どのような経路で情報が交換されているかなどを概観する仕組みをつくる研究を進めようとしている知人訪ねてきて、打ち合わせをした。
このような統計を電子的に自動に行うためには、全ての通信を収集、解析する必要があるが、これは通信の秘密を守るという観点から実現することはとても難しいだろう。
仮に実現して、網を流れているパケットを収集できたとしても、今度はその中身を解析するには別な技術的困難が発生する。 今は、VPNなどのトンネリング技術により、IPoverIPかつ暗号化されたパケットが沢山ながれているので、ヘッダーだけでは、通信の種類などを的確に把握することは出来ない。 みーんな、http 80ポートに見えたりするわけだ。
ということで、こういう統計をするには、TVの視聴率じゃないが、やはりサンプリングによるエッジでの実態調査が不可欠だ。 まぁ、インターネットがEnd to End原理に基づいているのだから、これは当然のことだけど。
となると、End to Endで調べれば良いわけだ。 ビテオリサーチみたいに、各家庭や企業に、調査用の箱を配布して、サンプリングによるアクセス率調査みたいなことをやれば良い。 元々インターネットにつながっているので、余計な回線などを新規に用意する必要は無い。 こういうのを、勝手に自律分散的にやるのも面白いかもしれない。 世の中のブロードバンドルーターとかにパケット解析デーモン(SNMPでもいいか)をいれて、それを公開することを利用者が許可すると、いろいろなエンジンなどで解析データを読み出せるようにする。 こういう仕組みならば、技術に詳しくない利用者も簡単に参加できる。
問題は、こういう実装を誰がやるのかということだ。 ISPが加入者にこういう機能のブロードバンドルーターを配布し、それを利用するというスキームもあるだろう。 この場合、利用者には、解析データを公開をすると、接続料金が割引になるようなインセンティブを与え、ISPは、その解析データーをもとに、視聴率のようなランクデーターを得て、広告主などへの訴求材料として利用するというわけだ。 ただし、ネットによる組織投票問題のようなことが簡単に発生してしまう可能性はある。 もっとも、仮にそれが”祭り”だとしても、それはそれで立派なPVなのだから問題ないだろう。
夜は、恵比寿のい志井にて、もつを食す。
今日は、久しぶりにSimple Projectのミーティングとなった。 このプロジェクトは、綺麗なアーキテクチャで、インターネットにモビリティを与えることを目指して、産官学の有志が集まっていろいろと議論、研究しているプロジェクトだ。 昨年には、ここのメンバーにより、108Mbpsの速度でIPモビリティを実証した。 このプロジェクトは、大学、国の研究機関の研究者と民間のメンバーが自律的に集まり、ひとつの大きなテーマに向かって共同で議論したり、情報交換したり、実験している。
「どうやったら参加できるのですか?」と聞かれて応えてるのは、「参加意思をメイルでください。」だ。 つまり、特に規定があったり、規則があるわけではなく、ほんとうに自由だ。 逆に、このプロジェクトに対し、参加者に何らかの義務を課すものでもないし、参加したからといって、なんらかの益が担保されるものでもない。
各参加者が所属する機関は、根本的な組織形態も違うことから、お金や成果発表などの具体的な案件になると、それなりに調整が必要となるが、それはそれで互いの立場を理解するのに良い機会だ。
もうひとつ、大きい効果は、ミーティングの後の懇親会だ。(こっちがメインだったりして...) ここの面子は、本当に良く飲み、良く食べる。 学生さんも参加することがあるが、学生さんよりおじさんたちのほうが、暴飲暴食気味だから驚く。(^_^);;
ということで、今日は参加者のTさんの推奨で、五反田の”わに屋”で、遅めの新年会となった。 日本酒の種類がとにかく多いのと、店の人がちゃんと好みに合わせて銘柄を選んでくれるのも嬉しい。 (HPが見当たらないのですが、ネットにはいろいろな人が書いてるので、興味のある人は検索してください。) 帰りに、Tさんらは近くでタン麺を食べるとのこと、僕はちょっと胃が疲れているので、パスして帰宅。
今日は旧友が広島から東京に住んでいる息子さんのところに来るとのことで、夕方にどっかで一献ということになり、とりあえず吉祥寺で待ち合わせ。
なんでも、ご子息が近くに住んでいたとのことで、伊勢屋 本店にいく。 僕は、西東京市在住なので、休日の買い物のなどはもっぱら吉祥寺だった。 (過去形なのは、最近そういう家庭の買い物みたいなのに付き合わなくなったから) 子供が小さい頃は井の頭公園に来たりもしていたので、この辺りは地の利がある。 はじめて、吉祥寺の駅に降りたのは、そのもっとずーと昔で、1970年くらいだと思うが、姉が成蹊大学に在籍していて、欅祭という学園祭に来た時で、当時は北口の商店街は、平屋のバラックみたいな小さな店と狭い路地で構成されていた。 あのころは、僕の住んでいた大塚もそうだった。
とういわけで、伊勢屋は、若い頃に入った以来で、たぶん20年ぶりくらいだとおもう。 ちょうど、一月前くらいに"行ってはいけない有名店"的な本を立ち読みしていたら、伊勢屋がでていたのを思い出した。 単に出ていたという記憶だけで、その中身(何が悪いとかまずいとか)は、読んでいないのでわからない。
昔も今も変わらずに、煙をもくもくとはく店は、満席だったがあまり待たされることなく2Fの奥の方のテーブルにつく。 店内の座敷のいくつかでは、近隣の大学のサークルが宴会をしていて、一気飲みの掛け声が聞こえてくる。 しばらくすると、僕らの座ったテーブルの隣の小部屋も予約していた学生が来た。 幹事と思われる学生が店員と話するのが耳に入る。 予約した人数より一人減ってしまったが、さきほど店に電話をいれ、一人分については作ってしまったところまでの料金で良いということを確認している。 この料金というのが、¥1,500/一人のコースで、キャンセルした分は、¥1,050だけ請求ということだ。 いやー、さすがに安いので、びっくりだ。 いまどき、1500円で座敷で宴会させてくれる店はそうそうないよ。
といわけで、焼き鳥とか湯豆腐を食べながら知人としばし気楽な時間を過ごす。 さきの本の中身まで読んでないのでなんともいえないが、この店のもつ雰囲気やコストは、これはこれでひとつのジャンルとでも言えるのではないだろうか。 そもそも、あの店が旨い、あの店が不味いと言ったところで、食は主観なので、他人に押し付けるものでもないだろうし、人それぞれの境遇や相手などのシチュエーションとの関係で、店や料理に対する感じ方も異なるものだ。
旧友と、数年ぶりに昔話や互いの近況などを語り合うには、こういう学生時代にタイムスリップしたような店と雰囲気はマッチしていると感じた。
これはこれでいいじゃん。 > グルメ評論家な人たちというわけだ。
製造業というのは、産業の食物連鎖の中ではかなり下というか厳しい位置に存在している。 部品の納期は、そこそこにかかるのでどうしても顧客要求に応えるためには、先行発注手配が必要で、そのリスクを負うことになる。 これが、産業機器のような受注生産型であれば、一定のエビデンスの元に部材発注が可能なのだが、自らがブランドをもつメーカーの場合には、市場予測に基づきリスク判断をしなくてはならない。 世の中が単純に、発注者=えらい人 ではないことを、製造業にいると痛感する。 つまり、納入業者、外注業者などの協力があって、はじめて物が作れるわけだ。 ところが、同じ製造業なのに大手シリコンベンダーなどでは、この感覚がかなり違う。 圧倒的に売り手市場状況なのかもしれないが、売ってやる的対応をされることが多々ある。
今日は、某世界No1のマイクロプロセッサー会社と、ネットワークプロセッサーチップの供給について打ち合わせをした。 情報の流通の問題なのか、仕事の優先度の問題なのか、なかなか話が合わない部分もある。 それでも、Win-Winな協業をと思えば互いになんらかのアイデアを出して、課題克服に取り組めば良いのだか、悲しいかな尺定規というか、アイデアのない人が多い。
何か仕事を進める上で、出来ない理由を1000個述べるのならば、どうやったら出来るのかを10個述べてほしいと思うのだが、個々の立場の保身にしか目が行かないと決して代案や建設的意見は得られない。
"代案なき批判は認めず"とよく言うのだが、言うは易し、するは難しなのだろうか....
とりあえず、今夜は明日の仕事に備えて、福岡に移動。 食事は、羽田で簡単にすませて、ホテルでワインをナイトキャップにして、就寝。
福岡市などと共同で、天神を走る西鉄バスをブロードバンド常時接続する実験をはじめるので、今日はその報道発表に同席した。
この実証実験の特徴は、無線LANとPHSを併用するメディアハンドオーバーを行うことで、カバーエリアを確保することと、位置に依存した情報提供を行うことなどである。
この類の話しになると、バスの中でノートPCとかでインターネットアクセスをするという利用シーンを思い浮かべる人も多いだろう。 もちろん、バスがインターネットに常時接続しているので、技術的にまったく問題なく即座に可能だ。 しかしながら、今回はそのような利用シーンではなく、バス内に設置したディスプレイに即時性のあるニュースや、緊急情報、バスの運行情報や広告を流す。 また、バス停に設置したディスプレイにも同様の情報を表示する。
これらは、実際のバス利用者の視点や属性をみたときに、情報端末を持っていない(頻繁に使わない)人がメジャーであり、そこへのサービスの向上という視点から導き出した結果である。 既に、携帯電話を使ったバスの運行情報サービスは行われているが、子供やお年寄りなど携帯での複雑な操作に不慣れな人たちにも、より高度な情報提供を行うとが目的だ。
今回は、5.7Kmくらいの巡回コースに、無線LANの基地局が9局設置されているのだが、これでほぼ全域をカバーしている。 ただし、ビル影や一部設置位置の関係で完全に無線LANのセルがオーバーラップしてカバーしているわけではないため、そのセルの隙間はPHSを併用している。 これにより、全域で常時接続が可能となっている。 今年でこの研究は3年目なのだが、これで実用域でのビジネスモデル創出などに一歩近づくことが出来ればと思い、実験が始まるのを楽しみにしている。 巡回バス(100円バス)は、25台くらいあるそうたが、10台に機器を設置するので、2.5台に一台の割合で、機器搭載のバスにあたると思うので、ぜひ福岡の方は利用してみてほしい。
IEEE802.11に関するいくつかの特許についてその交渉代理を務めるパテントファームの人間と面談した。 IEEE802.11系の製品は、1993年頃は、ベースバンドプロセッサーと、IF、RFというマルチチップ構成で、一つのシリコンベンダーが全てを供給することが出来ず、ディスクリートで設計、開発していた。 その後、当時のHarris SemiconductorがAntenna to Bitというコンセプトで、完全なリファレンスデザインとドライバーの提供をはじめたことで、一挙に市場競争力をつけ、Intersilで全盛となった。 これに追従した各社や新興勢力も同様のチップセットとリファレンスデザインの提供をはじめ、さらにはRF、IFも含めたシングルチップが進み、シリコンベンダーも淘汰された。 今やPCやプロジェクタなどでは、mini-pciのモジュールが採用され、APなどは、リファレンスデザインとミドルウェアによる製品がほとんどだ。 つまり、ゼロスクラッチから回路を書いて、チップを選び、ドライバーをポーティングして、アプリを書くなんていうことは、ほとんどの企業が今や行っていない。
一般に、リファレンスデザインやミドルウェアを外部ベンダから購入する場合、購入者は、その知的財産権が他の第三者の知的財産権を侵害していないことや、第三者からのクレームにより使用が出来なくなることがないことを外部ベンダに担保させる。 ところが、世の中に出回っている製品は、どこのリファレンスデザイン、ミドルウェアを使っているかとか、内部で第三者のモジュール(部品)を使ってるかは公開されていない。 このため、パテントファームなどは、当然ながら最終製品を出荷しているセットメーカーなどにコンタクトをしてくることになる。 コンタクトされたセットメーカーは、そんなのは部品屋に聞けということになってしまうので、かなり複雑だ。 物が複雑で高度になり、開発や設計が分業化されたことにより、パテントなどの扱いもひたすら複雑化しているというわけだ。
パテントといえば、ベンチャーキャピタリストなどは、技術系ベンチャー企業の評価をする時に、すぐにパテントの有無を評価項目にいれたがる。 しかしながら、パテントが有形(ロイヤリティ収入など)、無形(競合の参入に対する抑止力など)を問わず、どのようにプロフィットがあるかを、きちんと評価していない。 単純にパテント取得の有無だけを評価し、パテントの費用対効果を評価することはしないようだ。 実際に、基礎特許的なものを除くと、スタートアップなどが特定の分野の少ない量のパテントを有していても、多くの場合費用対効果は負になっているはずだ。 パテントの維持管理費用は、結構高いのだ。
新しく、某銀行の銀行口座を作った。 この銀行は、無店舗型で、ネットバンキングによる取引がメインで、振込み、振り替えなどの手数料は、自行、他行に関わらず原則無料、ATMも郵便局、コンビニが使える。 実は、あまりこういう銀行だとかの手数料とかには無頓着だったのだが、知人から話しをきいて作ってみることにした。 口座の新設、キャッシュカードの発行など一連の事務では、とうぜんながら一度も窓口に行ってない。 いまのところ、特に不満はなく、なかなか快適だ。
会社を設立して数年は、週になんどか銀行に行き、さらに月末には銀行の窓口によく並んだのだが、途中からパソコンバンクという電話回線で接続するタイプのサービスを使うことで、窓口の長蛇の列に並ぶ必要はなくなった。 とはいえ、専用ソフトとモデムだったので、いまのようにインターネットでどこからでもというのは、格段の進歩だ。 ただし、重要な変更などはオペレーターとの電話による本人確認などによる。
一方で、某大手証券会社と付き合いがあるのだが、ここは信じられないくらいコミュニケションが悪い。 今回の新設した銀行口座を、この証券会社に届け出るのには、電話で担当者に書類を請求し、こちらで記載して郵送し、最低でも3日はかかる。 しかも、この会社の場合、社員との電子メイルによる通信ができないうえに、先方からかけてくる電話は、外線着信が出来ない電話のため、こちらがすぐに出れないときは、別な代表電話にかけなおす必要がある。 また、上記の銀行などは、支店が無いネットバンクなことは有名なのだが、職員がそういうことも知らず、支店名を教えてくださいと聞いてくるほど勉強不足。
確かに、個人情報保護などの観点から、個々人の担当が外部と電子メイルでユニキャストな通信を行うのを避けたいのもわかるが、せめてロールアカウントでもよいのでメイルで連絡を取れるようにはしてもらいたいものだ。 徹底して、書類ベースの一連の手続きの後に、インターネットによる株式取引などが可能となる。 ところが、重要な事項や特定条件の売買指示などは、電話で行ううえに、売買の指示は、担当者との口頭指示だけで、生年月日や住所などを聞く本人確認なんてものはない。
セキュリティを声高に行ってる割には、システムの根幹でセキュリティが崩れているように思えるのだが、企業内の情報システムなどでもこういうことはよくある。 妄信的に鍵だけ頑丈にしておけば良いというのは、一見堅牢のようであるが、あっさりと崩れるもので、きちとんサービスとセキュリティのバランス、その強度や保護範囲などについて、システム設計、評価を行うべきなのだが、そのような技量のあるSEは少ないのが現状なのだろう。 先の東証のシステムダウンや、大量の誤発注取引などは、こういう設計の貧弱さの表れだと思う。
今日から休暇をもらい、配偶者とハノイにグループホームで使う食器類を買い付けに来た。 今日は、香港経由で、夕方ハノイに到着し、仕事でいろいろとお世話になっている大手商社の駐在員Iさんと合流。 今回のホテルなどは、Iさんにお願いして予約してもらった。
夕食は、Iさんと配偶者と三人で、Nam Phuong(絶対に発音できないよこれ)で、ベトナム料理を楽しんだ後、旧市街を散策しMoca Cafeでコーヒーを飲みながら雑談。 レストランにしても、このカフェにしても、西洋文化がうまい具合に生活とに溶け込んでいて、とても文化が豊かなのがベトナムの良いところだ。
街中にあふれるアトリエでは、本当に多くの人が絵を書いていて、Iさんも昨年からそんなアトリエで油絵を習いながらいくつか描いている。 本人によるとはじめたばかりで、元々絵を嗜んでいたわけではないそうたが、とても素敵な絵を沢山描いている。 今夜もちょっと自宅によって、最近の作品をみせていただいたが、とても素敵だ。
デジカメで撮った写真を送ると、油絵にしてくれるというビジネスが日本などでもいくつかあるが、こっちでやると相当にコストが安いらしく、Iさんの知り合いが始めたそうだ。 確かに、ペットや子供の写真を大きなパネルにして飾るのは、ちょっと引ける場合もあるけど、油絵だとなじむかもしれない。
ハノイの街中は、アトリエ、竹製品などの雑貨、刺繍絵などが溢れていて、最近は小洒落た店もおおく、日本の若い観光客にも人気となっているそうだ。 というわけで、明日は朝からバチャンに食器を買いに行く予定。
朝からバチャンに陶器の買出しにでかける。 村中陶器屋なのだが、基本的にはどこの店も同じようなものを揃えている。 ということで、とりあえず日本語表記のある観光客向けの大型店舗で価格をみてから、以前に買い物をしたことのある中堅どころにの店にいく。 店員の若い女の子と少し話しをしたら、そこそこの価格提供が可能とのことなので、この店でいろいろとそろえることにした。
飲食店オーナーなどと違い、所詮は個人購入のレベルに毛が生えた程度なのたが、それでも彼らにとってはまとまった買い物となる。 バチャン焼きというと、青い絵付けの伝統的なものか、トンボ柄のファンシー系を思い浮かべるが、もっとシックなものからカラフルな原色系までいろいろとある。 飽きの来ないものということで、それなりにシンプルなものを選んで小皿からどんぶり類までを購入する。 それでも、マグカップと湯のみは、せっかくだからトンボ柄を選ぶ。 船便のフレート、店に払う分、担当の女の子のインセンティブなども含めて価格を交渉し、適当なところで折り合いをつけて契約成立。 カード手数料だとか余計なものも引き落としてもらい、ちょっと気になっていたティーセットをプレゼントしてもらい買い付け終了。
だいたいからして、買い物を長時間すると頭が痛くなるのだが、かなりスムーズに事が進んだので助かった。
市内にもどり大教会(Nha Tho Lon)周辺でシルクなどのみやげ物屋を散策した。 ちよっと面白いのは、店構えが綺麗なところのほうが、雑多な感じの店よりも価格が安いことだ。 大教会から離れたところにある雑然と物を並べている店で箸の価格が2$/膳なのに、大教会のすぐ近くの小じゃれたブティック風の店だと0.5$/膳だ。 というわけで、こここで箸を購入して、Mediterraneoという大教会前のイタリアンで昼食を摂る。 ここは、以前にも来た事があるが、ベトナムにしては高いがピザがおいしいのでご機嫌。 ホーチミン博物館を見学して、ホテルに戻り一休み。
夕食は、こちらで世話になっているIさんと、Sea FoodのSan Hoへ行く。 ここは、Nam Phungと同じ経営らしいが、やはりはやっている。 蟹の黒胡椒いためを食べるが、これはサンフランシスコのThanh LongとCrustaceanで味を覚えたので、ぜひベトナムでも食べてみたかった。 味付けは基本的に一緒なのだが、気のせいかこっちの方が身が少なく思えた。(月夜蟹?)
食事のあとは、Sofitel Metropole Hanoiの中庭のバーに移動して、しばし雑談。 ここは、街中なのに本当にあの喧騒が届かなくてなんともいえず素敵だ。 こんど観光で来る機会があったらここに泊りたいなと思った。 でも、プールサイドの電飾はこれでもかというくらいで、ちょっとは電気を大切にねという感じだ。(デン子ちゃんは、そろそろ海外に活動範囲を広げるべきだな...)
ホテルにもどり軽くナイトキャップを楽しんで就寝。
ハノイを午前中の便で出発して、香港へ移動。 ワンチャイのホテルにチエックインし、タイムズスクエア辺りを散策。 とにかく、飽きれるくらいに人が多い。 日曜日は、べビーシッタなどの出稼ぎの外国人が休みを楽しむために、セントラルやコーズウェィベイ辺りの公園は、人で溢れるのだが、タイムズスクエアなどのショッピングセンターも、地元の香港人で溢れている。 どうも、人の多いところに居ると疲れがどっとでるので、そそくさとホテルにもどり休憩。
仕事で知り合って、かれこれ10年くらいになる、取引先のW社長と夕食に出かける。 彼とは、家族ぐるみの付き合いで、中国文学の教授をしている実姉は僕よりも頻繁に会っていたりする。 互いに日本に来た時、香港に来た時には連絡をとるし、海外でも同じ町に居る時は連絡とって食事に出かけたりする。 今日は、W氏の旧友のイギリス人の教授も合流して、六国飯店で広東料理をいただく。 ここの料理は、典型的な広東料理で、とてもさっぱりしている。 こちらに来て、中華料理を食べるときにいつも感じるのは、ほんとうに中国茶が食事とマッチしていて、結構量を食べたときでも、胃に重さを感じない。
ホテルに戻って、ワインを軽くのんで就寝。
休暇中ではあるのだが、香港に来ているので午前中は香港のSI業者と今進めているプロジェクトの打ち合わせをするために、ちょっと事務所に顔をだす。 コーズウェイベイとワンチャイの間なので、打ち合わせの後に、配偶者とSOGOあたりを散策、冬物のセールをしているが、これといって魅力的なものもないので、あっさりと撤退。 朝食をしっかり食べたので、昼食は抜きにして、飛行場へ。 それにしても、香港の空港はいまはとても整然としていて好きだ。
昨日のハノイの飛行場も、先月に行った北京の飛行場も、とにかく出国手続きに入る前のエリアがやたらと人が多い(一族郎党で見送りにくるようだ)。 たしかに、海外に行く人が少なかったり、出稼ぎに長期で家族が行くような環境だと、空港まで見送りに行く人が多くなるのだろう。 子供のころ、羽田からヨーロッパに出張に行く父親を見送りに行った記憶があるが、あの頃の日本もきっとそうだったのかもしれない。 通路をはさんで穴の開いたアクリルの窓から会話をしたのをかすかに覚えている。
明日は、朝から福岡に居ないといけないので、関空で配偶者と別れて、今日はりんくうタウンのホテルに投宿して、溜まってるメイルに対する返信を続けて、ようやく就寝。 しかし、関空って、なんかいつも寒い....この上、神戸が開港したんだからこの先どうなるのだろうか?
早朝に福岡に入り、九州の事業所から本社とのTV会議に参加した後、FITBUSの試乗会に参加。 以前にも書いたが、この研究は3年目で、より具体的な利用を想定したものにということから、インターネットバスといっても、インターネットが使えるバスではなく、インターネットに常時接続されたバスで、何をするかに主眼を置き、その結果としてリアルタイムな情報を乗客に配信するというものになった。 東京の山手線や一部私鉄などでも社内にディスプレイがついて情報発信をしているので、それらとの違いはちよっとわかりづらいかもしれない。
今回のシステムでは、無線LANとPHSの二つの異なるメディアを利用することで、バスの路線全域で常時接続を実現している。 このため、いつでも直接バスとインターネットを介して常時情報交換が可能なのだが、その帯域は、PHSの時は64kbpsで無線LANの時は54Mbpsと大きくことなる。 そこで、画像コンテンツなどは、一旦社内のPCにダウンロードしてから表示している。 これらが山手線などについてるものと違うのは、圧倒的に情報の更新頻度である。 つまり、操車場や特定の駅に停止している時に、コンテンツを切り替えるのではなく、走行中に逐次コンテンツを更新しているのだ。
実際にバスに乗ってみると、液晶表示はとても目立つ。 そして、やはり動画のコンテンツは、かなり人目を引くものだ。 つり広告などと違い、動画が使えること、コンテンツの更新が逐次可能なことから、当然ながら表示させるコンテンツもこれらの特性を生かせるものが良い。 すなわち、リアルタイム性、リアルローケーション性のある情報が良い。 いま、この場所だからこそ効果のある広告というわけで、たとえばデーパートの手前のエリアでは、デパートの特売情報や催事情報などだろうし、映画館の手前のエリアでは上映中の映画の予告編と次の上映時刻などが表示されたら便利だろう。 もろちん、単純な即時性という意味で、ニュース配信は重要だし、今回も緊急情報を優先的に流す仕組みも用意してある。 さらには、ご当地福岡なら当然のごとくホークスの試合中継を観たい人は多いだろうし、福岡ドームまでの送迎バスなどに搭載すれば、試合開始後に球場に向かう人や、試合途中で帰路につく人にも試合経過を伝えることが出来る。 あっ、J1に昇格したアビスパも忘れていませんよ..。
広告媒体の利用効率という観点からすると、今回の仕組みは完全にTV広告に近いものだろうし、その売り方も朝の通勤時間帯に、15秒のコンテンツを何回配信するなどの時間帯と頻度で訴求することになる。 これは、従来のつり広告が平均して5日程度の更新媒体であり、そのスペースも限られているのに対して相当に利用効率が高いものになると思う。
いづれにしても、この研究が実際にバスの広告ビジネスなどを創造する機会となる可能性を多いに感じた。 午後も、第二回目の試乗会を行ったが、その様子はIntetnetWatchに報告されてている。
午後からは、今回の実験でも大変な協力をいただいてる通信事業者のKさんとプロトコルの共同開発をしている同じく通信事業者のIさんと打ち合わせ、ともに8年くらい前からの知り合いで、今後の展開なども含めて話題には尽きない。 ということで、そのまま一献。 福岡なので当然のごとく魚を食べに、西中洲のもめんへいく。 この店は、九州大学のA教授(ほんものの博多っ子)に連れて行ってもらった店で、やっと最近その場所と店の名前を覚えた。 年に何回か福岡に来るのに、なかなか土地勘が良くならなかったのだが、最近大分わかってきた。 (そもそも、僕の福岡に対する知識は、学生の頃に週刊誌(漫画アクション)に連載されていた長谷川法世の博多っ子純情によるところがほとんどなのだ。"しぇからしか!")
早朝に東京にもどり、朝から一日社内会議。 今日は水曜日でノー残業Dayであるという通知が人事から社内にメールで流れている。 現場などでは当然「そんなこといったって仕事とめられないよ」という意見はあるのだろうが、こういうのは意識をもって取り組まないとなにも変わらない。 最初から、予定を組む時に、水曜日は定時までに仕事を終えるということの努力をしていない人に限って、そんなの出来ないとなる。 今日は、打ち合わせのリクエストが定時以降に入ったのだが、上級管理職以外が参加する打ち合わせならば、まず定時内での調整をするように指示し、結果的に定時内に行えた。 もっとも、そのあと管理職同士の打ち合わせをし、セキュリティ系コンサル会社のMさんと営業の責任者と会食と打ち合わせとなり、帰宅は深夜。
労務管理は、どんどん複雑で難しくなってくるが、起きている時間の多くを費やすのが、職場であり仕事なのだから、少しでも快適に仕事がこなせる環境をつくりたいものだ。
日経コミュニケーションに、GyaO問題で露呈したプロバイダの“ぜい弱性” という記事が掲載されている。 このなかで、Gyaoによるトラフィックの増大が急激であり、Gyaoのユーザーにアクセス網を提供している他のISPからすると、直接接続網のインフラコストを負担していないGyaoのトラフィックに対応するコストを強いられているという不満が書かれている。 NTTコムなどからすると、Gyaoは他人のインフラにただ乗りしてサービスをしているというような書き方だ。 しかし、これはまったく酷い話だ。 そもそもインターネットは、自律分散網であり互いに独立したネットワークの相互接続によって成り立っており、各々は自らのネットワークインフラに対する運営コストを負担しているはずだ。 記事ではあたかもNTTcom がインフラを提供し、それをUsenがただ乗りしているような書き方だがNTTcomだって、まったく逆の立場でもあるのだ。 たまたま、UsenがGyaoというサービスをはじめて、そこのトラフィックの増加が起こったただけで、NTTcomが同様のサービスを始めていれば、まったく逆の立場になることだってある。 この記事に書かれていることを本当にNTTcomやIIJの経営陣が話しているとしたら、相当に非インターネット的であり、商業インターネットサービスを最初に始めたIIJの言葉とは信じがたく、Gyaoに対する僻みとでしかない。
本当にただ乗りだと思いそれが許容できないならば、自分のユーザーに対して、Gyaoへのアクセスを制限する措置を行えばいい。 その時、それを自分のユーザーが許容するのか、ユーザーに不満が募るのかは自明だろう。 アクセス網の提供者は、自らのユーザーに対するオーナーシップはもっているが、インターネット側に対するオナーシップやインターネットの先にあるサービスに対する一方的支配力はない。 ある日、自分たちの接続網を利用するユーザーが、Gyao以上のトラフィックを発生させるサービスを始めない保証はどこにもないのだ。
今日は、非技術系の方々に自社の技術戦略などについてプレゼンをした。 ある程度の技術用語や技術の知識がある人に、技術的な話をするのは容易だが、非技術系の人たちに技術の話をわかりやすくするのは、それなりに大変なものだ。
とはいえ、技術者が本当に技術の内容について熟知習得しているかは、まさに技術をいかに普通の言葉でやさしく解説できるかによってわかる物だ。 難しいことを難しい言葉でしゃべり煙に巻くことは簡単だが、誰にでもわかるような例えを使いながら説明するには、それなりの工夫がいる。 これは、逆もしかりで、新しい技術や知らないことを理解する時に自分の知っているなにかに置き換えることで、理解が進むことはよくある。 物事を理解するときに、なんらかの具体的な例えやイメージが浮かび上がるかで、理解の度合いが大きくことなる気がする。
技術に限らず仕事を進める上で何が重要かという問いに、最近は想像力という答えを思い浮かべる。 設計にしてもビジネスモデルにしても、行為や物がどう使われ、どう作用し、結果としてどうなるかを想像できないと、その場限りの仕事となりゴールを見失うのではないだうろか。 常に、自分の仕事の次の工程を想像し、そして最終的なゴールをイメージすることが必要で、これはスポーツのイメージトレーニングとも重なる気がする。
久しぶりに週末を自宅で過ごす。 NPOの事務局のPCのウィルスチェッカーが更新契約切れとなっていたので、ダウンロードで更新をしたりしたら、そこそこに時間をとられた。
郵便物を整理していたら、なじみの靴屋から閉店の案内が届いていた。 靴屋自体は、都内でも屈指の老舗で閉店しないのだが、そこの一部でやっていた、大手製靴会社系ブランドショップを閉じるそうだ。 僕は、足のサイズが小さい(間抜けの小足)ので、靴選びには本当に苦労する。 デパートや大型の靴屋にいっても、まず在庫品ではサイズがなく取り寄せとかになってしまう。 実は、20年くらい前までは、新宿の勤務先の隣のビルに今回閉店するのと同じ大手製靴会社系ブランドショップがあり、そこでいつも靴を買っていた。 この店も、本店は静岡の老舗靴屋で、そこがフランチャイズで新宿でショップ経営をしていた。 ここは、在庫が豊富なのと店長が本当にこちらの事情を良く知っていて、いろいろと提案をしてくれるので助かっていた。(なにしろ、その店長と初めてゆっくり話し時には、その店に通ってから2年くらいたっていたのだが、その間に購入した靴の種類とサイズを全て空で覚えていたのには驚かされた。) そして、数年後にその店が閉じることになり、「俺の靴はどこで買えば良いんだよ!」って言ったら、今度閉店するほうの店を紹介してくれたわけだ。 こっちの店も、さすがに老舗で店員の質も良かったのに、突然の閉店の案内で驚かされた。 またしても、俺の靴はどこで買えば良いんだ状態になったわけだ...。
最近は、オーダーメードの靴もいろいろなところで作ってくれるので、いっそのことオーダーメードにしようと思うのだが、結局時間が無くて履きつぶすように靴を消費してしまうので、なかなか切り替えられない。 でも、この際ちょっと考えてみよう。
話はまったく違うのだが、昔勤めていた会社は、戦後アナログコンピューターなどで成長し、半導体テスターも大きな事業として行っていた。 実は、この会社は大手電機メーカーTと皮革メーカーが折半出資しているという株主構成で、その皮革メーカーの製靴ブランドが上記のものだ。 どうも、戦前、戦中陸軍へ皮革物資などを納入していた軍閥系企業が母体だったためらしい。 というわけで、当時は社員販売で割引購入が出来たのたが、靴ばかりは履いてみないとわからないので、結局一度も社員販売は利用しなかった。
山梨に建設中のNPO楽っ子の施設の電気関係の打ち合わせを兼ねて、朝から須玉に行く。 公私ともにお世話になっているアンテナメーカーのIさんが、ここの施設のTVなどの受信設備を提供してくれるので、Iさんと施工をお願いしている地元の電気工事屋さんと現場で打ち合わせ。 地上波は、NHKと民法Uの3局程度しか受信できない場所なのだが、CATVが来てるということなので、CATVの引き込み方法などについて確認をする。 また、衛星放送のアンテナ取り付け位置などについても確認する。
建物内には、一応LANを設備する予定なのたが、こちらは拡張性を考えてMDFから各部屋にスター型に配管とクローゼットを配置してもらった。 昔の鉛管と違い蛇腹のフレキシブル配管なので、こういうスター型などでもかなり自由度が高く、通線作業も格段に簡単だそうだ。
早朝の新幹線で大阪に移動し、大阪事業所の技術者とともにTV会議に参加。TV会議の相手は東京なのだが、大阪の技術者と直接話しをしたかったので、こちらに来て参加する。
というわけで、早朝の新幹線で大阪に移動して、昼過ぎの新幹線で帰京するため、朝食も昼食も駅弁で済ませる。 駅弁というか弁当というのは、日本のオリジナル文化だとおもうが、けっこう好きです。
子供の頃は、東京駅で買ってもらうチキンバスケット(現チキン弁当)が大好きで、旅行などで東京駅から列車に乗る時には、いつも楽しみにしていた。 大学時代には、東京駅から東海道線で湘南方面に通っていたので、時間によってはよく電車の中で食事を摂ったが、駅弁よりは缶コーヒーとパンだった記憶がある。 チキン弁当は、いまも現役で売っているが、チキンライスとから揚げの入った二つのブロックが、昔は縦に重なっていたのに、いまは横に並んでいる。 それと、昔はポテトチップスがはいっていたのに、いまは杏のドライフルーツなのが違いだ。 (というわけで、いまだに東京駅発着で駅弁を買う場合には、チキン弁当を買ってしまう...)
日本のADSLキャリアの草分けだった、TM社の創立者Tさんと、名古屋で系列会社NM社をされていたUさんと赤坂の器ながやで会食。 Tさんは、かつての全共闘世代で、いまでも本当に骨太だ。 当時ADSLに対する局舎開放とコロケーションで、巨大NTTと戦って、今日のADSLの基礎をきづいたわけで、想像を絶する戦いだったのだろう。 いまは、そのTM社は某S社に吸収されてしまったが、ここの出身者や当時彼らと信州でADSLの実験をした学術研究者らは、いろいろなところでいまでも日本のインターネットを牽引している。 Tさんが次になにをするかとても興味があったのだが、やはりもう通信事業ではないそうだ。
今回久し振りにお会いしたきっかけは、僕が年初にお送りした挨拶メイルの話しとビジネスの話しの両方の要件だった。 話題のなかで、NPOの活動のことになったのだが、IT業界でこういう社会活動をしている起業家やビジネスマンが少ないのではないかということを言われた。 実は、年初の挨拶いらい同様のことを数人の方に言われた。 いづれも、それなりの経営者だし、中には某役所のキャリアの方からもメイルをいただいた。 確かに、IT業界やベンチャーのカリスマ的な経営者などが、学校にPCを配布したり、過疎地などの活性化になにかをするということは、皆無ではないのだが、いつもそこには商業的な目論見が見え隠れする。 かつて、日本でも企業メセナという言葉が流行ったことがあるが、本当の意味で社会中で企業の位置というのを、もっと若い企業家やIT企業の経営者も広く考えても良いのでないだろうか。 かつて、松下幸之助さんが”企業は社会の公器である”と言われたそうだが、僕はこの言葉がとても好きだ。 最近は、企業は株主のものだというのが良く聞かれるが、社員、株主、顧客に加えて、社会というもののなかでの企業のプレゼンスというのが、もう少し気にされるようになっても良いと思う。 もちろん、利益をだして、税金を沢山納税することも大事だが、無形の文化創造というものが出来るかどうかは、企業というよりは経営者の器なのかもしれない。
ピンチヒッターで、今日からマレーシアのクアラルンプールに来た。 現地のマネージャと話しをしていたのだが、マレーシアって思いのほか日本人には馴染みが薄いらしい。 シンガポールの都市型国家に比べて、マレーシアはかなりルーラルエリアを持っていて、国土の広さも違う。 ても、クアラルンプールは、シンガポールに限りなく近い。 今日は、こちらについてから、現地のマネージャとビジネスパートナーと、ホテル内の日本食レストランで会食をしたが、店と食事については日本との距離を感じない。
マレーシアには、久し振りに来たのだが、空港の設備などが格段に洗練されたと思う。 マハティール氏のリーダーシップというのは、本当に凄く、この国の民衆にとって、自慢の種だということが関心させられる。 外国人と面と向かった時に、日本人の何パーセントが、小泉さんの自慢を出来るのだろうかと考えさせられた。
出張と重なってしまい、ICPFのシンポジウムに参加できなかった。 かなり盛況だったし、通信・放送懇談会の松原座長のスピーチもあり、メディアにも随分と取り上げられている。
とくに、ソフトバンク等が提唱している光0種キャリアに対する否定発言などは、大きくとりあげられているようだ。 僕も、この松原氏の発言に基本的には賛成だが、それは若干解説がいるだろう。 アクセス網などを整備する特定の会社を共同でつくるというのは、かつての公社への回帰でしかないし、道路公団みたいなものだ。 いま、必要なのはいかにアンバンドルを進めるかではないだろうか、自由競争とはちょっと反するかもしれないが、アクセス網会社には上流開放義務を負わせればいい。 もっとも、これは以前にも書いたけど、有線については、あまりこだわっていない。 むしろ、電波のような排他的資源については、それを利用するものには一定の先行者利益を与えながらも、開放義務を負わせるべきだ。
それにしても、知財本部の提言にもあるように、ネットワーク業界は、コンテンツの創造にそれなりに努力するべきだというのも、以前に書いたがそのとおりだ。 放送と通信の融合が、ここにきてにわかに話題豊富になってきたのは、やはりインフラ整備がある程度充足してきた証なのだろう。
いまは、マレーシアにいるのだが、ここでNHKの衛星放送が映るのに、トリノオリンピックの映像は、放映されない。 こういう、地域放映権の問題に、最初に穴を開けるが日本かもしれない。
昼は、当地のテレコムキャリアや代理店の人と、タイ料理のCocaでスチームボード。 全体的にかなりヘルシーで、量を食べてる割にはさっぱりしていて、とてもおいしい。 こちらの人たちは、スターフルーツとかのジュースを飲みながら食事をするのだが、これは結構甘い。 しかも、グラスにトロピカルな花が飾ってあったりして、微妙なミスマッチが楽しい。
夜は、ホテルの中の中華料理屋で、こちらのマネージャ、SE、エリアマネージャらと夕食。 アジアで食事をする時は白灼蝦というシュリンプをスチームしたものを頼む。 これは、広東料理だが、大体アジアではどこでもあるとてもポピュラーな料理で、ビールを飲みながらこれを食べるが好きなのだが、なぜか日本ではあまりお見かけしない。 蝦は日本ではコストが高いからなのだろう。
午前中のフライトで日本に帰国し、夜に一件面談をする予定だったのだが、なとん使用機材に不具合が発生したとかで、出発が3時間遅延となってしまった。 空港のラウンジでネットワーク接続をし、Skypeとメイルで各種連絡を行う。 クアラルンプールの飛行場は、シンガポールのチャンギーとアジアのHUBとしての覇権争いをしているのか、いろいろな設備はよく整っている。
朝のNHKの衛星とネットのニュースで、荒川選手がフィギュアで金メダルを取ったことを知ったのだが、残念ながらとにかく動画は見れない。 この件は、放映権の地域権利問題で、昨日もちょっと書いた。 まぁ、そのうちインターネットで見れるようになるだろう。
フライト中に機内オーディオで、Sheryl CrowのWild Flowerを聞く。 彼女は、去年自転車のアームストロングと結婚したんだけど、このアルバムは、独身最後の録音なのかな。 最初のアルバムのTuesday Night Music Clubが、1993年だったから、まだ13年くらいしかたっていないのに、いまやアメリカロックシーンの大御所的存在になっちゃた気がする。 しかし、このアルバムも基本的な路線は、All I Wanna Doから変わっていないよなと思う。 もともと、デビューが遅かったはずだけど、最初に聞いたときは、アメリカでは、若い人にもこれが受けるのか...うーん典型的なアコースティックギター片手のロックなんだけど...と思った事を思い出した。
夜は、懇意にしている卒業生の家族らと近くの民宿神庭に泊まる。 (なんと、こんなホームページ作ったんだ..しかも、独自ドメインまでとってるんじゃん) ここの民宿は、学校行事の時など、年に一回程度は利用するのだが、とにかく食事が手作りで、種類がたくさんあり、とても美味しい。 温泉は、近くの大滝温泉三峰神の湯で、湯元から運んできた沸かし湯だが、お肌すへすべ系で心地よい。 長男の卒業旅行(宮古島でトライアスロンを行う)に同行した時に購入した宮古島のナポレオン瑞光を持参してたので、夜はこれのお湯割りを飲む。 これは、古酒15年80%、3年20%のバッティングだそうだが、とても柔らかい飲み口で、お湯割りにすると香りがなんともいい。 ボトルを空けて就寝。
総務省は、昨年のワイヤレスブロードバンド推進研究会の報告を受けて、「2.5GHz帯を使用する広帯域移動無線アクセスシステムの技術的条件」についての情報通信審議会への諮問を行う。 今回の委員会には、民間からは誰も参加していない。 実際には、作業班が設置されるのだろうが、そちらはメーカーやキャリアが一生懸命に電波の取り合いを繰り広げるのだろう。 ここで、この帯域に対して、いかに固有技術や規格とアンバンドルした割り当て方針が答申されるかが、今後30年くらいの電波政策の鍵を握るだろう。
技術要件としては、1)汎用ディジタル通信であること 2)他の利用者との間で、帯域を共用できる仕組みが具備されること 3)帯域外への輻射の規定(スペクトラムマスク)程度の事以上を盛り込まないことが望ましい。 また、免許局とするのか、届出局とするのかは、別な層だがとても重要だ。
Wi-Maxは、長距離に電波が飛ぶ、非見透しでも良い、高速通信が可能といううたい文句が、市場では踊っていて、それを鵜呑みにしている事業者やなんちゃって技術屋が多い(広帯域の電波の電力測定もまともに出来ないのが多い)が、これらの特性は全て、どれだけの帯域と電力が許可されるかにその多くを依存している。
一方で、この周波数は3Gのリザーブだといって、3G技術に割り当てるべきという意見もあるが、iBurstが免許されなかったことが、いかに周波数割り当てが技術バンドルすると適応力を失うかとい教訓を忘れないでほしい。 上記のシンプルな技術要件にとどめれば、Wi-Maxだろうが、iBurstだろうがかまわないのだ。
朝一番の社内会議に少しだけ参加して、成田に移動。 13:15発のダラス行きに機乗したまでは良かったのだが、エンジン関係のトラブルでそのまま機内で2時間くらい待機。 どうも、今年になってから、飛行場での待ち時間が多い。 結局2.5時間遅れでダラスに到着し、ヒューストンへの乗り継ぎ便は、当然ながら、こちらも次の便となった。 ダラスーヒューストン間は、頻繁にフライトがあるので助かる。
ヒューストンの空港からレンタカーで、LivingStoneという町まで移動するが、本当に道がまっすぐで何もない...睡魔と闘う。 テキサスは、予想よりも気温が高いので、日本の冬物でそのままきたらさすがに暑い。
今日は、このまま就寝して、明日の朝からミーティングなのだが、まぁ例によってこれを書いてる時間に、日本のオフィスが開くので、しっかりとは眠れない。