今日は旧友が広島から東京に住んでいる息子さんのところに来るとのことで、夕方にどっかで一献ということになり、とりあえず吉祥寺で待ち合わせ。
なんでも、ご子息が近くに住んでいたとのことで、伊勢屋 本店にいく。 僕は、西東京市在住なので、休日の買い物のなどはもっぱら吉祥寺だった。 (過去形なのは、最近そういう家庭の買い物みたいなのに付き合わなくなったから) 子供が小さい頃は井の頭公園に来たりもしていたので、この辺りは地の利がある。 はじめて、吉祥寺の駅に降りたのは、そのもっとずーと昔で、1970年くらいだと思うが、姉が成蹊大学に在籍していて、欅祭という学園祭に来た時で、当時は北口の商店街は、平屋のバラックみたいな小さな店と狭い路地で構成されていた。 あのころは、僕の住んでいた大塚もそうだった。
とういわけで、伊勢屋は、若い頃に入った以来で、たぶん20年ぶりくらいだとおもう。 ちょうど、一月前くらいに"行ってはいけない有名店"的な本を立ち読みしていたら、伊勢屋がでていたのを思い出した。 単に出ていたという記憶だけで、その中身(何が悪いとかまずいとか)は、読んでいないのでわからない。
昔も今も変わらずに、煙をもくもくとはく店は、満席だったがあまり待たされることなく2Fの奥の方のテーブルにつく。 店内の座敷のいくつかでは、近隣の大学のサークルが宴会をしていて、一気飲みの掛け声が聞こえてくる。 しばらくすると、僕らの座ったテーブルの隣の小部屋も予約していた学生が来た。 幹事と思われる学生が店員と話するのが耳に入る。 予約した人数より一人減ってしまったが、さきほど店に電話をいれ、一人分については作ってしまったところまでの料金で良いということを確認している。 この料金というのが、¥1,500/一人のコースで、キャンセルした分は、¥1,050だけ請求ということだ。 いやー、さすがに安いので、びっくりだ。 いまどき、1500円で座敷で宴会させてくれる店はそうそうないよ。
といわけで、焼き鳥とか湯豆腐を食べながら知人としばし気楽な時間を過ごす。 さきの本の中身まで読んでないのでなんともいえないが、この店のもつ雰囲気やコストは、これはこれでひとつのジャンルとでも言えるのではないだろうか。 そもそも、あの店が旨い、あの店が不味いと言ったところで、食は主観なので、他人に押し付けるものでもないだろうし、人それぞれの境遇や相手などのシチュエーションとの関係で、店や料理に対する感じ方も異なるものだ。
旧友と、数年ぶりに昔話や互いの近況などを語り合うには、こういう学生時代にタイムスリップしたような店と雰囲気はマッチしていると感じた。
これはこれでいいじゃん。 > グルメ評論家な人たちというわけだ。