新しく、某銀行の銀行口座を作った。 この銀行は、無店舗型で、ネットバンキングによる取引がメインで、振込み、振り替えなどの手数料は、自行、他行に関わらず原則無料、ATMも郵便局、コンビニが使える。 実は、あまりこういう銀行だとかの手数料とかには無頓着だったのだが、知人から話しをきいて作ってみることにした。 口座の新設、キャッシュカードの発行など一連の事務では、とうぜんながら一度も窓口に行ってない。 いまのところ、特に不満はなく、なかなか快適だ。
会社を設立して数年は、週になんどか銀行に行き、さらに月末には銀行の窓口によく並んだのだが、途中からパソコンバンクという電話回線で接続するタイプのサービスを使うことで、窓口の長蛇の列に並ぶ必要はなくなった。 とはいえ、専用ソフトとモデムだったので、いまのようにインターネットでどこからでもというのは、格段の進歩だ。 ただし、重要な変更などはオペレーターとの電話による本人確認などによる。
一方で、某大手証券会社と付き合いがあるのだが、ここは信じられないくらいコミュニケションが悪い。 今回の新設した銀行口座を、この証券会社に届け出るのには、電話で担当者に書類を請求し、こちらで記載して郵送し、最低でも3日はかかる。 しかも、この会社の場合、社員との電子メイルによる通信ができないうえに、先方からかけてくる電話は、外線着信が出来ない電話のため、こちらがすぐに出れないときは、別な代表電話にかけなおす必要がある。 また、上記の銀行などは、支店が無いネットバンクなことは有名なのだが、職員がそういうことも知らず、支店名を教えてくださいと聞いてくるほど勉強不足。
確かに、個人情報保護などの観点から、個々人の担当が外部と電子メイルでユニキャストな通信を行うのを避けたいのもわかるが、せめてロールアカウントでもよいのでメイルで連絡を取れるようにはしてもらいたいものだ。 徹底して、書類ベースの一連の手続きの後に、インターネットによる株式取引などが可能となる。 ところが、重要な事項や特定条件の売買指示などは、電話で行ううえに、売買の指示は、担当者との口頭指示だけで、生年月日や住所などを聞く本人確認なんてものはない。
セキュリティを声高に行ってる割には、システムの根幹でセキュリティが崩れているように思えるのだが、企業内の情報システムなどでもこういうことはよくある。 妄信的に鍵だけ頑丈にしておけば良いというのは、一見堅牢のようであるが、あっさりと崩れるもので、きちとんサービスとセキュリティのバランス、その強度や保護範囲などについて、システム設計、評価を行うべきなのだが、そのような技量のあるSEは少ないのが現状なのだろう。 先の東証のシステムダウンや、大量の誤発注取引などは、こういう設計の貧弱さの表れだと思う。