総務省は、昨年のワイヤレスブロードバンド推進研究会の報告を受けて、「2.5GHz帯を使用する広帯域移動無線アクセスシステムの技術的条件」についての情報通信審議会への諮問を行う。 今回の委員会には、民間からは誰も参加していない。 実際には、作業班が設置されるのだろうが、そちらはメーカーやキャリアが一生懸命に電波の取り合いを繰り広げるのだろう。 ここで、この帯域に対して、いかに固有技術や規格とアンバンドルした割り当て方針が答申されるかが、今後30年くらいの電波政策の鍵を握るだろう。
技術要件としては、1)汎用ディジタル通信であること 2)他の利用者との間で、帯域を共用できる仕組みが具備されること 3)帯域外への輻射の規定(スペクトラムマスク)程度の事以上を盛り込まないことが望ましい。 また、免許局とするのか、届出局とするのかは、別な層だがとても重要だ。
Wi-Maxは、長距離に電波が飛ぶ、非見透しでも良い、高速通信が可能といううたい文句が、市場では踊っていて、それを鵜呑みにしている事業者やなんちゃって技術屋が多い(広帯域の電波の電力測定もまともに出来ないのが多い)が、これらの特性は全て、どれだけの帯域と電力が許可されるかにその多くを依存している。
一方で、この周波数は3Gのリザーブだといって、3G技術に割り当てるべきという意見もあるが、iBurstが免許されなかったことが、いかに周波数割り当てが技術バンドルすると適応力を失うかとい教訓を忘れないでほしい。 上記のシンプルな技術要件にとどめれば、Wi-Maxだろうが、iBurstだろうがかまわないのだ。