電波産業界の高度無線通信研究委員会の第一回委員会に出席した。 これは、従来からある委員会を再編したものだが、話題の2.5GHzの国内標準化などをにらんで、WBS(Wireless Broadband Services)の部会が設置された。 電波に対する関心の強さから、なんと80名を越す委員が参加していたのには驚かされた。 2.5GHzについては、いよいよ技術検討が開始されたが、これがワイヤレスブロードバンド推進研究会の趣旨をどこまで汲み取ってくれるのかは、推移をとにかく見守りたいものだ。 このバンドの取り扱いは、今後50年の電波資源の有効化を進めるか、硬直化を進めるかの大きな岐路だとおもっている。
夜は、慶応のN先生の教授就任祝いのパーティに参加。 N先生は、日本のインターネットをM先生と一緒に作ってきた方で、IPv6の推進もふくめて、誰もが認めるインターネットの功労者だ。 会場には、産学官ありとあらゆる分野から実に多くの方があつまった。 祝辞のなかで、いまこの会場に事故がおこったら、日本のインターネットは壊滅するのではないかと冗談まじりに話しがでたが、本当にそう思った。 このことは、N先生の人望と活動の広さの賜物であるのだが、同時に日本のインターネット業界の問題を垣間見せるものでもある。 日本のインターネットは、主要な会議などで活躍している人たちが昔から変わらないし、皆1Hopで到達する距離にある。 これだけインターネットが社会基盤として欠かせないものとなったのだから、その持続性を真剣に考えていく時期にさしかかっているのではないだろうか。 そんなことを考えていたら、昔インーターネットマガジンついていたインターネットのネットワーク構成図みたいな、インターネット業界の人的相関図がほしくなった。
N先生は、昔IPv6の会議で、PPPoEについての質問が出た時に、「いまはインターネットの話しをしてるので、それはまた後で」とばっさり切り捨てたことがあったのだが、あれは実に痛快だったのを記憶している。 この会の賛同者全員から、N先生に記念品として木製のフルート(とても貴重なもの)が贈呈され、早速その音色を披露してくれたのだが、技術から芸術までの幅広い造詣には実に感心させられた。 (僕は、まったく♪も読めません....)