今朝は、那覇にある事業所に行き、東京の会議にTV会議システムで参加する。 その後、那覇事業所に勤務するSEと日頃の業務内容などについて、インタビューをする。 当社の場合、SEというのはシステムエンジニアなのだが、拠点で営業とともに客先提案などを中心に行っている業務は、むしろセールスエンジニアというほうが正しいのかもしれない。 営業が技術知識を身につけるのと、技術者が営業センスを身につけるのは、どちらが良いかというのは、なかなか難しい命題だが、どちらもコミュニケーション能力が鍵であることには変わらない。 できれば、良い技術者と良い営業がコンビを組んでくれるといいのだが、両方が揃うことはあまりない。 地方の拠点などは、地域密着、地元出身者によってチームとしてまとまっているので、うまくかみ合ってるようにも見える。 機会がある毎に各拠点に顔をだすように心がけているが、なかなか全部にまわれていない事が歯がゆい。
午後は東京に戻り、主任を勤めさせていただいている次世代無線IP通信システムSIGの会合を行う。 このSIGは、ARIB(電波産業会)のMMAC(マルチメディア移動アクセスフォーラム)内に一昨年設立されたのだが、そのテーマが広義でありすぎるため、なかなか活動としてのミッションを明確しづらくなってしまった。 そこで、今日はほとんど1年ぶりに会合を行い、今後の方針などについて会員の意見を伺うことにした。 1年近くの休止状態と急な開催にあったにも関わらず、多くの委員が参加してくださったのは、やはりどこかに次世代無線とIPというものに対する興味が根強い証拠かもしれない。
会合の中で、日本のメーカーの弱体化という懸念が数名の会員から示された。 確かに、ここ十年の無線技術の多くは、イスラエルやアメリカで創造されたもので、日本のメーカーからの独創的なものはない。 また、日本の多くの委員会や審議会は、外国で成功したものを、いかに日本に持ち込むかというような作業に追われていて、新規的、独創的なものを世界に提案し、標準化などに取り組む元気さがない。 かつてのWCDMAなどは、日本からの提案であったが、残念かな世界に普及させるという点では、GSMなどと随分と差がついてしまった。 これを、独自技術にこだわったからいけないと批判する人もいるが、独自性にこだわらずに、迎合することが良いとは思わない。 せっかく二大勢力となりうるくらいの良いものであったのに、それを世界市場に普及させるという点の努力が足らなかったことが問題なはずだ。 つまり、グローバル市場をターゲットにすることと、グローバル市場を後追いすることは違うのだが、結果論的な評論をする人には、この差がわからないことがあるのかも知れない。