総務省の主催するVHF/UHF帯電波有効利用作業班の第四回会合に参加する。 地上波ディジタル放送の導入後に空く、VHF/UHF帯の電波利用について協議をしているが、これがまったくもって収束しない。 スタートにおいて、150近いシステム提案が各界から行われ、それらを分類し、さらに類型化をしようというのだが、各提案は、物理層からアプリケーション層までを含んでいるため、なかなか統合して整理することが進まない。 これに対して、総務省は、あくまでも提案者らが自ら電波有効利用を考え、作業を行うことを期待しており、恣意的に踏み込んだ発言などを極力しない。 作業班の分科会合に対しては、オブザーバー出席とし、作業班においても事務局という立場を明言している。 このような状況では、各団体の我田引水的な提案は、なかなかまとまらず、中間報告で多少精査されたものの、いまだまったくもって混沌としている。 穿った見方をすれば、これは官僚主導の必要性を、民間に再認識させるためのプロセスではないかと思ってしまう。 一方で、親会である情報通信審議会からは、グランドデザインとして、高いレイヤーの政策方針などが示されることも、現時点ではない。 中間報告をもとに、今後の作業の進め方、作業班の構成そのものも、委員会で改めて見直すということとなったが、はたしてどうなることやら...である。