午後から打ち合わせのために、湘南台にある製造部門の事業所を訪問する。 この部門には、電子機器の製造に長く関わってきた経験があるベテランが多く、海外工場での勤務経験や出張経験も豊富だ。 一方、製品の企画、開発、リリース管理などの部門は、平均して若い世代が多く、製造プロセスを経験した人間は少ない。 モノが複雑になったとはいえ、金属プレス、切削、射出成型、鋳造、印刷、半田などなど、基本的な製品製造の基礎は変わらない。 しかし、こういうプロセスを目でみたり、仕組みを理解する機会を持たない人は、品質管理や工程管理で、問題解決のアイデアが必要なときに、視点がせまく、効果的なアイデアを提供できないようだ。 終身雇用制が薄れつつあることから、社員を雇用後に教育したり、ジョブローテーションさせることの有益性は一概に良しとはならないかもしれないが、EMSのような製造専門集団に依頼してしまうか、一定の教育コストを投資するかは、経営判断として重用なポイントだろう。