新卒の研修の計画を立てる人事担当から、製品製造に係る部分について相談を受けた。 結果的には、海外に工場があるため、現地見学などは難しく、ビデオを使用して説明することになった。 電子機器は、携帯電話からPC、ネットワーク機器、シロモノ家電と多々あるが、その構造、製造手法のプリミティブは一緒だ。 物を作るのは、切削、プレス、成型、印刷、溶融、塗装などの製造基礎技術の組み合わせであり、製品により採用される詳細な工法は異なるものの、基礎原理は一緒だ。 また、その構造も、電子機器の場合、ほとんどは、外装、回路基板、機構(メカニズム)という構成だ。 ネットワーク機器の場合、少なくとも1000点を超える要素部品が基板に搭載されているので、例えば月産1万台生産を、20日x8時間の稼動で行うとしたら、一秒あたり17個の部品を組み立てる必要がある。 こんな数字を示すと、製造をまったく知らない人でも、なんとなく手作業ではないことは理解できるだろう。 ところが、じゃ実際にどうやってるのかという事は、現場を見たことの無い人には、想像もつかない。 というわけで、製造メーカに勤める人には、ぜひ物が作られるまでというのを、見て、知って、理解してもらう機会が必要なのだ。