事業仕訳で話題になったスパコンは、結局世界一は目指さないで、予算を縮小して継続するという報道があった。 この問題は、いろいろな意見が有るけれど、僕としてはスパコン云々よりも、「世界二位じゃいけないのか?」という質問とそれに対する受け答えの方が、大きい気がする。 ノーベル賞受賞者や国立大学学長らの危機感を募らせたのは、スパコンそのものではなく、この発言じゃないだろうか? スパコンは、単なるコンビュータの開発競争ではなくて、科学技術分野での象徴的なテーマであり、その波及性が高いというのであれば、さきの質問に対して毅然とした態度で、「世界一を目指さなくては意味がありません。 もし、世界二で良いのならば、このような予算は不要で、他社が開発するのを待ち、それを購入すれば良いのです。」ということを明言すべきではなかったろうか? 結局のところ、今回世界二番でもいいから予算くださいという対応になったということは、この研究開発の波及性みたいなものは、予算要求側も認識していなかったということだろう。 もし、そうだとしたら、学術界のお歴々が大げさに抗議したことじたいが、あまりに滑稽だ。