皆々様、新年あけましておめでとうございます。
旧年中は、大変お世話なり、誠にありがとうごさいました。
さて、小職は、本年もも山梨県北杜市須玉町で、新年を無事迎えることとができました。 これも、ひとえに公私ともにご指導いだたきました皆様のお陰と感謝しております。
昨年は、一昨年に引き続き、主にルート株式会社における無線通信技術に関わる研究開発業務と山梨県上野原市の放送、通信事業者である上野原ブロードバンドコミュニケーションズ(UBC)の業務を中心に取り組んでまいりました。
昨年、ルートでは、産学協同の二つの研究ブロジェクトと無線LANに関する二つの調査研究業に関わってきました。
これらのうち産学協同のブロジェクトは、いづれも昨年より継続業務でありますが、ルートが創業以来取り組んで来た、無線と有線を融合したネットワーク構築に関わるものであるとともに、小職のライフワーク的テーマである地域に根ざしたもので、それぞれ岩手県、山口県で実証実験などを伴うものでした。
また、調査研究は、いづれも無線LANの国際標準化に密接に関わるもので、昨年に引き続きIEEE802.11WBの会合に毎回参加するとともに、標準提案を継続的に行なっています。
これと関連し、今年度は、特許庁の主催する技術動向調査の委員会に参加させていただくこととなり、我が国の国際競争力を特許出願データの解析から分析し、その方向性に提言をすることに微力ながら協力をさせていただきました。
振り返ってみますと、1993年のルート創業以来、無線技術を開発し、ネットワーク構築をし、諸々の開発研究を行うとともに、フィールドでの実証実験を行い、ユーザー、地域の方々とその利活用の視点で技術を見直すというルーチンを続けているわけです。
しかしながら、技術もそれを取り巻く環境も、利用者や社会の情勢も、年々変わるために、毎年新しい発見をし,新しい失敗(時に同じ過ち)をし、新しい解決を見いだしているようです。
比較的同じ繰り返しのなかで、数年に一度は自分自身がエキサイトするような技術革新に出会って来たのですが、昨年は2001年のMIS以来、久しぶりにそんなテーマにも出会う事ができました。
そこで、今年は、このテーマを次の5年の主要テーマとして取り組めるように、スタートを切りたいと計画をしております。
一方、通信だけでなく放送という分野においても、山梨県上野原市のUBCというCATV&ISP事業に関与していますが、こちらは地域独特の地絡みがあるものの、事業そのものは粛々とし進んでおり、ホームパスは、最終的工区の工事もおわり、8000世帯近くに達しました。
とくに、昨年からは自主チャンネルでの番組つくりを管掌することとなり、従来よりいろいろとご指導をいただいてきた、関係諸先輩方へのインタビュー番組などをシリーズとして、製作することができました。 今年も、この番組制作は継続するつもりですので、このメイルを送らせていただいた諸兄にも、近々にご出演の依頼をさせていただくかもしれませんので、その節はよろしくお願い申し上げます。
最後に、私事ではありますが、代表をつとめる知的障害者の地域生活支援を中心とした活動を行うNPO”楽っ子"http://www.racco.orgは、障害者自立支援法に基づく、地域生活援助事業、短期入所事業が2年目を迎え、通年での運用となりました。
障害者をとりまく環境は、相変わらず厳しく、新政権での制度の見直しなどが期待されるところではありますが、こちらも出来る事からひとつづつ積み重ねて進めております。 この結果、NPOとしては昨年度初めて単年度での正味財産増を達成することができました。
個人的には小職の週末の山梨暮らしですが、ついにフレッツ光が引き込まれ、ますますもって東京に行かなくても仕事ができる環境が近づいてきました。 といっても、こちらにいるとついつい畑に出てしまうので、仕事にはならないのですが.....研究合宿などにはベストです。
南アルプスと八ヶ岳を望む眺望だけが取り得の場所ではありますが、最近は野生のサルとの戦いが続いていたりして、自然の刺激が楽しめますので、お近くにお越しの節は、ご遠慮なくお寄りいただければ幸いです。
以上、長くなりましたが、近況の報告と新しい年の抱負を述べさせていただきましたが、本年も引き続きよろしく御願い申し上げます。
最後になりましたが、皆々様にとりまして、新しい年がより幸の多き年となりますようお祈り申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
真野 浩
hiroshi@manosan.org
http://www.manosan.org
http://www.racco.org
http://www.root-hq.com
http://www.u-bc.net
初詣に小淵沢の身曾岐神社に行く。 最近は、ここが定番化しつつある。 そのあと昼食は、たまたま通りがかりで入ったイタリアンのMarjoramなるところへ。 パスタとピザのランチで、二人以上だとシェアするとりわけタイプのランチがあったりする。 アンチョビとジュノベーゼのピザのhalf & halfと、2種類のパスタ(ペペロンチーノとベルデューラ)を三人でシェア。 生ハムのサラダとスープ、デザートは、それなりにしっかりとしたボリュームで個別に用意されて、飲み物もついて、\2,300-/人と、なかなかコスパがいい。 すぐ近くの北欧レストランのメラーレンというのも、なかなかコスパが良いので、このあたりは競争原理が働いてるのかもしれない。 小淵沢は吹雪いてたけど、我が家のあたりは舞ってもいなかった。
若い頃からお世話になっている知り合いが,治療のために手術、入院することになり、その前に元気付けに仲間が集まることになった。 越後湯沢の少し先にある石内丸山というスキー場にある宿のオーナーで、学生時代にそこてアルバイトしていた仲間といまでも交流が続いている。 須玉から清里、野辺山を超えて佐久に出て、そこから高速道路で越後湯沢まで、四時間くらいで到着。 今年は、やはり雪が多いのか、国道の両脇は、1.5mくらいの壁になっていた。
それにしても、スキー人口の激減は、凄まじいようで、正月休みでもかなりゲレンデは閑散としているようだ。 かつての、スキーやボードブームは、どこにいってしまったんだろう。 もっとも、こちらもスキー場まで来たものの、スキーをするわけじゃなくて、温泉にはいって、皆で一献して....だったりもする。
ホワイトスペースの活用方策など新たな電波の利用方策に関する提案の募集の締め切りが迫っている。 IEEE802.11では、11afがはじまっているが、この検討委員会の先生方は、どこまで情報をもっているのだろか? そもそも、ホワイトスペースの定義もふくめて、一定の議論ができるレベルにあるのだろうか? とりあえず、いくつかの提案するつ予定だけど、基本はスペクトラム免許というか、水平分離型だろう。
とある仕事の委託先が、委託業務でちょっと大きなミスをした。 今日は、その経緯説明、謝罪、再発防止策の提案などのために、打合せに来られた。 示された対策は、作業者にたいする指示の徹底と、チエックリストの改版、チェックタイミングの追加というものだった。 最近、この類の話が実に多いんだけど、チエックリストなんていうのは、作業や仕事の結果の集計であり、それでは、ミスの発見は出来ても、ミスの発生そのものを防ぐことが出来ないという、根本的なことが理解されていない。 作業が本来どうあるべきか、その手順、マニュアルがあって、それを熟知させ、作業させたうえで、チエックがある。 手順、マニュアルがどうなっていたのか、それをどう熟知させたのか、そこに抜けがあったのか等が、全く欠如していたのには、呆れてしまった。
かつて、日本のQCは、産業の国際競争力をたかめ、"カイゼン"という言葉は世界に通じた。 こういう発想や仕組み、活動は、製造業以外にも充分応用出来るもので、仕事の質の向上や生産性に寄与するものなのだが、製造業の衰退とともに、こういう事を知る機会も失われつつあるのかもしれない。
先日、QCではデミング賞を受賞した石川馨先生の東京都市大学(武蔵工業大学)でも、QC系の学術研究がなくなりつつあることを、同大学に努める職員に聞いたところだった。
山梨県では、山梨県情報通信関連企業立地促進費補助金という制度があり、県内の情報産業の育成を計っている。 この制度は、県内で情報産業を操業(起業でも、事業拡張でも良い)し、県民の雇用をする場合、これにかかる賃借料や設備投資の一部を県が助成するというものだ。 この制度の面白いのは、県外からの参入だけでなく県内企業や新規設立も対象となっている点だろう。 また、初年度に県民を五人雇用することが条件なので、比較的小規模なソフトハウスなどでも、活用出来る。 東京からの物理的な距離も近く、情報距離が近いので、こういう制度を利用して、住環境の良い自然のなかで働くなんていう若者がでてきても良さそうだ。
味噌つくりの二日目、朝から大豆を煮て、それを練り潰し、冷ましてから、塩と麹を練り込み、樽にいれる作業。 好天に恵まれたこと、年々行程に工夫がされてきたこと、道具などが適切に揃っていたので、極めて順調に作業が終わった。 しかし、一番の効果は、参加人数が適切であったことかもしれない。 こういう作業を、イベント的に行なう場合、全員が経験者でなく、むしろ未経験者が多い。 経験というのは、作業そのものもそうだけど、道具がどこにあるかなどを知っているかという点も大きい。 未経験者も多く、かつ人数も各工程で必要以上にいると、その作業者間の調整や、経験者へのQ&Aなどで、作業のながれが停滞する原因になる。 今日は、正ににちょうど良い人数と経験者が集まり、その他のコンデションも最高だった。 おかげで、夕方日が落ちる前に全ての作業が終了し、三樽(180kg相当)の味噌の仕込みが終了。 ことしは、あと2回仕込みがあるけど、そちらも順調にいくように期待。
ホワイトスペースの活用方策など新たな電波の利用方策に関する提案に提案書を送付した。 しかし、今回の提案フォーマットは、V・UHF再編の時と同じで、用途、周波数、帯域幅、電力などを記載し、システム提案する形式となっている。
ぼくは、十年以上まえから、こういう垂直統合的な電波制度を辞めて、物理的なスペクトラムの部分と、上流は分離すべきだと主張しているので、今回の提案は、その主旨をコメントし、個別のシステム提案はしなかった。 電話線もドライカッパーになり、光もダークファイバーになったのは、それが適応性、可用性が高く、テクノロジーアゥエアネスだからだろう。 電波も同じで、特定の用途やシステムに強くバンドルした方式を、逐次許認可していくことは、もう辞めてもいいだろう。
特に、今回は隣接チャンネルというか、共用はデジタルTVと明確なので、干渉回避のシステムを一意的に確立できるのだから、その干渉回避ルールとスペクトラムマスクだけを決めて、あとは自由に使わせるべきだろう。 Fcc Part15 HやOfcom(UK)の指針とも連動し、かつ国際標準化へのリエゾンなども考慮すれば、ガラパゴスにもならない。
通信事業に限ったことではないが、企業の経営評価、事業評価というのは、なかなかわかりづらい。 特に、経営や会計、財務に関わらない多くの人にとって、P/L(損益計算書)は、判っても、B/S(貸借対照表)は、読めない人が多い。 さらには、通信事業のようなCAPEX先行型の事業については、単に期間収支だけをもって、価値判断することは、まったく素人というかナンセンスなのだが、これも世間一般の人にはなかなか判りづらいようだ。
そんなわけで、関係している上野原市のCATV/ブロードバンド事業については、諸々の政治的な背景もあってか、その事業継続などで誤解をされている点があって、これをどう判りやすく説明するかが重要だったりするので、少し説明を書いてみる。
日頃僕とおつきあいのある経済学者の皆さんや、通信事業の経営に関わる人達には、当然のことなので、そんな人は以下は読み飛ばしてください。
通信事業のように、加入者から通信費をいただく事業では、開業から時間とともに加入者を獲得していき、これに応じて加入者収入が増加していく。(下の図の黄色い線)
これに対して、原価は、加入者の多寡にかかわらず常に発生する費用(家賃とか人件費とか)固定費部分と、加入者の数に応じて発生する運用費用(請求書の発行通信費とか)がある。 (下の図の青い線の部分)
一般に料金の設定というのは、とうぜん運用費用よりも高く設定するので、加入者が増えると少しずつ利益が生じていく。 しかし、固定費の部分があるため、一定の加入者数に達するまでは、期間収支としては赤字となり、その間は月々損失が累積されていく。 そして、この一定数の加入者を超えると、今度は月々の収入が、運営費を超えるので期間収支として黒字化する。 この時点を、一般に損益分岐点といい、月次で黒字化することを、単月黒字化などという。
この損益分岐点を超えると、その後は毎月、少しずつ利益が蓄積されていく。 そして、加入者がある程度で飽和した場合も、そのまま月次での収益が蓄積されていく。
この結果、長年事業を継続していくと、ある時点で過去の累積赤字を蓄積された利益が越えるが、このことを累損解消点という。
このように、通信事業等では、一般に損益分岐点を超えるまでは、期間収支(年度決算)が赤字になるのは、当然であり、それは大手でも中小でも同じである。 従って、このような期間にある会社の経営や事業を評価するのには、単に年度の決算書の数字を見ても意味が無い。
では、何で評価するかと言うと
1.契約に対して、加入者の増加が予定どおりであるか?
2.単月黒字とするための加入者数や時期は適正なのか?
3.事業継続に必要な当面の資金調達力が有るか(資本金や借り入れによる調達)
という点になる。(当面のというのは、単月黒字までが一つの目安)
一般の人には判りづらいのだけど、借入金があるということは、この3の資金調達力があるということだったりもする。
そんなわけで、関係している上野原の会社は、幸いに自己資本と借り入れによる資金調達も出来ているし、加入者推移は事業開始以来、連続純増だし(当然)、損益分岐目標の加入者数とARPU(加入者あたりの売上単価)も妥当なので、関係者としては安心しているわけだ。
昨日は、いま一番燃えている開発仕事のキックオフミーティングだった。 この案件は、個人的には久しぶりにエキサイティングしているネタで、それなりにボリュームがあるので、ハード、ソフトとも何人かの知り合いの会社と共同で進める。 そんなわけで、関係者に集まってもらい、内容の説明をして、議論をした。 今回集まったメンバーは、仕事で技術屋やってますというよりは、好きな技術を仕事にしちゃいました的な人ばかり。 さらには、研究者的素地があるので、議論の進め方もとても論理的だった。 これとは、まったく関係なくもう一つ別な案件があるのだけど、そちらはどっちかというと仕事なので技術やってます的な人が多くて、かなり乗りが違って、いささか頭が痛いと思っていた。 たまたま、この二つの案件に関係している知人と、今夜合って話をしていたら、彼も同様の不安をもっていて、同じ感覚だった。
今夜は、その知人の後輩で、かつてアルバイトで会社に来ていたポスドクの人が、就職をさがしているということで、久々に合ったのだけど、この人も技術が好きというタイプで、話が早かった。
結局のところ、技術屋は、やっぱしオタク的な探究心というか興味の強さがないと駄目だなと再認識。 放っておいても、がんがん調べたりする人と、言われたのでやりました的な人だと、あきらにスキルが違いすぎる。 でも、そんな人ばかりは集まらないし.....orz
この時期は、年賀状などがきっかけで、長らくご無沙汰していた人と連絡がとれたりすることが多い。 今年も,年賀メイル(このBlogの1/1の記事と同じ)に対して、そんな何人かから返信をいただいたりした。 最近は、メイルだけでなく、そういう人のSNSのアカウントにつながったりも多い。 Blogとかをみると、長いことご無沙汰していても、なんとなく時間が埋まったりする感じもある。 今年も、いつくかのご無沙汰メイルなどがあって、なかには、十年ぶりくらいの音信(この言葉は古いか...)があったりもした。 どうも、筆無精で年賀状を送る事も、随分前に止めてしまったのだが、やはりこういう知らせや繋がりは嬉しいものだ。 昔に仕事や職場とかで同じ時間を共有した人などは、やはり懐かしさもひとしおだったりする。
でも、現代っ子達は、子供の頃からメアドとか携番交換して、それがずーっと記録されていたりするから、また人との付き合いの時間変化も違うのだろうか?
今朝は、山梨・上野原市長に贈賄申し込み=会社社長ら2人逮捕−現金百万返送、県警・警視庁というニュースにいきなり驚かされた。 僕は、上野原市民じゃないので、この逮捕された人や会社の人がどういう人なのかとか、その背景とかがよくわからないけど、まったく この上野原市というのは、どうなってんだ? と 正直呆れている。 報道だと市長さんは受け取ったものの返し、かつ告発もしたようなので、収賄はないようだけど、4月の事件がなんでこのタイミングなの? というのは素朴な疑問だけど、まぁそれは事件の本質とは関係ない。
関係している情報通信事業を巡る反対派vs賛成派の諸々な活動も、はっきりいって、私的にはかなりうんざりしている。 市外の僕からみると、市民のことなんて、だれも考えていないで、政争をしているとしか思えない。 最近、霞ヶ関や業界の人達からは、こういう泥沼に僕が巻き込まれるのを心配してくれる声が沢山届くけど、少なくとも僕が関与しているブロードバンドサービスや地域CATV、地上デジタル放送の再配信などは、長年地域情報化に関与してた僕からみて、一点の曇りも無く、理想的な政策だと思うので、粛々とこれを支援はしていきたい。
知り合いの会社は、Torranceにあり、この週末に訪問する先もTorranceの近くなのだが、来週はダウンタウンに泊まらないといけないので、この二日間だは比較的静かなRedondo Beachに滞在。 今日は、午後から知人に会うため、昼はホテルの前の港でシーフードのフライにする。 そのあと、車でSanpdero Beachのマリーナに移動し、知人のボートでしばし打合せ。 彼のクルーザーは、どうも最近はほとんど航海していないそうで、むしろ係留した状態で、来客との打合せに使ったりしているらしい。 こういう事ができるのも、係留にかかるコストが安いアメリカならではのことだろうな。 それにしても、クルーザーといっても2ベッドルームあって、持ってるだけでも贅沢なもんだと思うんだけど、こんな使い方ってもったいないなと思うのは、嫉妬かしらん。
ロスのあたりの良いのは、じつにこういうビーチが近いということで、しかもそれぞれのビーチに一応シーフードレストラン(サンフランシスコのfishermans's wharf の小さい奴)も揃っていて、すぐにいけるところが嬉しい。
今朝日本から着た同僚と共同研究者を、LAXにてピックアップ。 その後、シミュレーター関係の会社をこちらで経営している研究仲間の事務所に向う。 彼の自宅と事務所は、LAの高級住宅街であるPalos verdes にある。 こんなところに、事務所が有るの? と思ったら。 ちゃんとビジネスコンプレックスがショッピングモールとならんでありました。 レセプションや会議室などを共用するビジネスコンプレックスは、最近は東京でもあるけれど、まだまだなじみが薄い。 こちらでは、昔からこの類いが多く、シリコンバレーでも、ベンチャーの多くがこういうところからスタートしている。 日本には自治体などが産業誘致でしかけるインキュベーションオフィスというのもあるけれど、決してお安くなく、起業にはハードルが高いのが日本かなと感じる。
ランチのあとに、カタリナの見える太平洋側に行き、見晴らしの良いスタバでコーヒー、あいにくと今日は曇りで景色はいまひとつ。 日曜日のせいなのか、他になにもない山の上なのに、客が途切れないのが不思議。
レンタカーを返す都合もあり、早めにDown Townに移動して、明日の会議の登録などを済ませる。
IEEE802.11の会議中は、朝食と昼食はホテルで用意されるのだけど、夕食はソーシャルパーティの中日を除いては、どこかに食べに行く。 といっても、時間が1時間半くらいしかなく、今回の会場の周りにはレストランなどもあまりないので、ショッピングモールのフードコートで済ませている。 昨年の一月もこの会場だったのだが、その時にはなかった味千ラーメンが今年は出店していた。 まぁ、LAなのでどんな日本食があっても驚かないけど、アジアで盛大に展開している味千がこちらにも出店しているとはね。 土曜日の夜に出かけたWest LAには、牛角とかも出店していたが、外食系は所変わっても店を作り、人を使ってというノウハウが展開しやすいのか、それなりのチェーン店は、あっという間に進出するものだと感心。
かれこれ一年以上にわたり、IEEE802.11のWNG(Wireless Next Generation)で、提案を行なってきたが、今日のプレゼンではじめて次のステップに進めそうな感触を得るに至った。 いまのWi-Fiは、高速のハンドオーバーが出来ないので、これを改善しようという提案で、最初は自動車や鉄道、バスなど産業系への応用を想定したプレゼンをしていた。 しかし、802.11WGの参加者の多くは、民生市場に興味をもっていることから、もうすこし切り口を広げて、高速の認証(Fast Authentication & Key Management)が出来れば、Wi-FiがNormadicな利用から本当のMobile利用にビジネスチャンスを広げるという事を全面に押し出す方針にした。 この方針にしてからは、そこそこに反応が良かったのだが、今回は研究仲間と二つの発表を行い、すこし実装例等も示すとともに、次のステップ(SGを設置)の前段階でTutorialをやろうという方向をだしたところ、802.11の話なのでPlenaryでプレゼンをしてはという具体的な提案を得るとともに、チップベンダーからも興味を示してもらうことができた。 継続は力なりという感じで、ようやくきっかけが出来た気がする。
いま参加しているIEEE802.11WGという無線関係の標準を決める会合では、会議の意志決定に多くのルールが明確に存在する。 会議は一週間に渡り開催されるのだが、初日、中日、最終日に、いろいろな全体決議をする総会があり、他の時間は個別の作業グループで会議が進められる。
昨日のWNGという委員会で、無線LANを900MHzで使う標準の策定案が示された。 この標準化会合では、通常Study Groupというのを設置して、そこで標準の目的やその有用性などを示し、標準化作業を進めることを承認するための文章(PAR & 5C)を策定し、それが上部で承認されたらTaskGroupといものが設置され実際の標準化作業に入る。 しかし、ルール上は、いきなりPAR&5Cを示して、評決によりそれが承認されれば、Study Groupを設置しなくても、これを上部に申請することも出来る。
今回、この900MHzの提案について、いきなりPAR & 5Cが、WNGという委員会で示されて、これを全体会議で上部申請することの承認をとる動議を出すという動議が提案された。 この動議は、承認に必要な75%ぎりぎりで、WNGで可決され、本日全体会議で上部へ申請することの動議が評決されたが、ここで否決された。
これは、この文章自体の開示期間があまりに短く、参加者がレビューする時間も充分に与えず、前例に照らして特段の問題がないからという提案者の独走的な進め方が参加者の理解を得なかったためだろう。
こういう流れを見ていると、ここでは議事運営ルールやガバナンスが効いていることを実感する。 これは、参加者各人がそれなりに自分の票に対する責任を全うしていることの現れだろう。 とこぞの国では、国会も地方政治も、こういうシステム的な統制がないのが、とても対照的だ。
今週開催されているIEEE802WGのInterimでは、TVホワイトスペースに関するタスクグループが始った。 IEEE802では、タスクグループというのは、具体的な標準を策定する作業部会で、ここが基本的に標準の具体的な事柄を決めて行く。
今回は、一回目の会合で、チェアやバイスチェアの選挙からはじまり、大きな方向づけやFCCへの意見書の採択、今後の電話会議の予定などが決められている。
この会合では、日本のNICTが積極的に発言や発表をし、テクニカルセクレタリーにもNICTの人が選ばれた。 IEEEは、産業界での具体的な標準となるため、純粋な学術研究者よりも企業の研究者が多く、かつそのような企業がリードしないと市場で普及する標準にはならない。 そういう意味では、日本のNICTやETRIは、純粋にビジネスというよりは、技術的な情報の提供を中心として、標準策定に寄与するという立場で活躍している。 逆にいえば、結局のところこういう学術系が標準のドライビングフォースになることはなく、やはり企業の出現が望まれるのだが、日系企業のアクティビィティは無い。
さらに、驚いたことだが、NICTの看板で発言し積極的に活動しているのは、皆日本に来ている中国や韓国の研究者なのだ。 彼らは、NICTの客員だったり期間研究員だったりで、横須賀に勤務しているそうだ。 そして、802.15や11に大挙して参加するNICTご一行様のほとんどが、在日外国人の研究者なのだ。 昨夜、数少ない日本のNICTの職員に話を聞いたところ、戦略的にそのような人員登用をしているそうだ。 アメリカでも企業の参加者も、その多くは米国人というよりは、アジア系の研究者が多く活躍しているので、こういう人達が日本に根付いて広がってくれれば、結果的に日本の国際競争力の底上げになるのだろう。 しかし、彼らが、そんなに長い期間日本に居る保証はない。 そういう意味では、彼らばかりに頼るのではなく、やはり日本の企業や研究者がもっと、こういう場所で頑張って欲しいと思うところもある。
また、昨日テクニカルセクレタリーになったNICTの中国人の研究者に、ホワイトスペースについては,日本でも委員会が立ち上がったので、その辺りの情報をタスクグループにリエゾンするような連携はしないのかと聞いてみた。 彼は、こちらのタスクグループの日程は、かなりアグレシップであり、日本の状況はなにも見えないので、もし途中でなにか情報がはいったら考えるかもしれないが、いまのところは何も予定はないとのことだった。 おそらくは,彼らは日本の総務省とかとはあまりコミュニケーションするチャンスがないのかもしれない。
心の狭い短絡的な見方をすれば、日本は税金を使って、外国の研究者を育て、外国の標準化活動を支援しているが、日本の電波政策や産業界とは、まったく連携していないということになる。 大局的には、このようなことが将来の日本の技術や国際競争力の土壌を作ると期待もできるが、それにしては日本の企業や参加者が少なすぎることが、とても気になる。
また、このような状況を作り出した大きな要因は、語学とコミュニケーションスキルなのかもしれない。 もしそうだとしたら、また岩倉使節団みたいなのを、沢山洋行させないといけないのかもしれない。
ポテチの手というのが、なかなかな反響だそうだ。 しかし、おもちゃ業界っていうのは、こういう大人向けのカテゴリー製品が結構あるんだけど、この企画をする人達って、そうとうクリエイティブなんだろうな。 流行を作る人と、その流行に乗る人の世代関係といのう は、一般的にどうなってるんだろう。 幼児向けとか高校生向けマーケティングを、決してその世代がしてるわけじゃないんだよね。 となとる、当然企画する人っていうのは、自分と違う世代の反応に対する感度が高いわけだ。 こういうのはきっと感性として訓練されて出来るものじゃなくて、素質なんだろうか?
TV番組とか製作する時は、視聴者層の皮膚感覚が判る事が重要なんだけど、どうもそのあたりが欠乏していて、ひとりよがりになってるので、こういう製品企画をする人とかにお会いして、インスパイヤーされてみたい。
とりあえず、ポテチの手を買って、ポテチ食べながら考えるか....
NPO楽っ子の年間行事の味噌つくりは、今日で2回目の仕込みが無事に終了。 昨年同様に、合計で6樽=360kg程度の完成予定となる。 お陰様で、友人知人などから好評で、昨年のものも。全て頒布となり、来年のものの予約までいただいている。 今日は、午後みんなで最後の味噌投げ(樽に味噌を入れるときに、玉にして投げ込み空気を抜く作業)をしていたら、うちの敷地にサルが出没。 そこそこの大人数でガヤガヤしているのに、堂々と近くまで出てくるんだから、まったく図々しいというか、なんというか....大豆を煮た甘い匂いに誘われてきたのだろうか。
とりあえず、参加してくれた皆さん、お疲れ様でした。 お味噌の頒布に協力いただいている皆様、今年も秋には、美味しいお味噌ができあがりますので、それまでお待ちくださいませ。
家族が,レンタルDVDをよく利用している。 東京の住まいの直ぐ近くには、歩いて五分もしない距離に大手のTがあるのだが、ネットで借りる方式を使っているそうだ。 店舗で探す手間や、貸し出し中などが無いので、ネットで注文するほうが遥かに便利だそうだ。 路面店の無い地域でなくても、その利便性があるわけだ。 料金的には、月次定額(月4本まで)+従量制だそうで、しかも借りなかった分は,翌月に繰り越せるそうだ。 逆に、延滞した場合には、そのまま翌月分としてチャージされるなど、料金体系もよく考えられている。 この借りても借りなくても、毎月固定額がチャージされるのは、サブスクリプションモデルで通信事業等と一緒なので、一つの参考になった。
この話を聞いていて、ふと気がついたのだけど、僕は生まれてから、レタンルDVDどころか、ビデオもCDも使った経験が無い。 遥か昔に、区立図書館とかで、レコード(CDじゃない)を借りたことがあるぐらいだ。 一度はこういのを使う事も経験してみなくては....ね
仕事の関係で、上野原市立病院の院長先生とお話をした。 ここは、元々公設公営だったのだが、医師不足により一時は常勤医が3人しかいない状況に陥っていた。 しかし、3年ぐらい前に、指定管理者制度を使って、公益社団法人 地域医療振興協会に運営を移管し、いわゆる公設民営となった。 この移管によって、常勤医は3人から9人になり、入院の病床稼働率、救急搬送の受け入れ率、外来患者数も、軒並み改善された。
上野原市では、この病院の運営についても、政治絡みでいろいろと不正確な風評が流布されている。 一番簡単な例が、入院の病床稼働率なのだが、その母数に何をとるかで、大きくイメージが変わってくる。 批判的な人は、わざと母数に許可病床という、病院を設置した時の最大における病床数を使い、稼働率が低いと訴えている。 しかし、実際には、病院の設置基準も年々かわり、現在の基準で言えば90床となっているし、さらには実際の体制に合わせて、一部病棟を休止しているので、的確な表現をすれば,実際の設置数である66病床が母数となる。 ここで、実際の平均入院病床数が、50〜55なので、病床稼働率は、母数によりそれぞれ、33〜36%(150母数)、55〜61%(90母数)、75〜83%(66母数)となり、大きく数字が変わって、数字を聞いた人のイメージも異なる。 こういう場合、そもそも器が変わっていないのだから、指定管理者制度による改善度合いを表現するならば、制度変更の前後で、稼動病床数がどれだけ増減したかということを、きちんと評価するのが正しい。
この事例のよにう、自分にとって都合の良い数字だけを使い、主張をするのは、虚偽を流布したりする風評テロの典型例だ。 本来ならば、こういう場合、地域の新聞や、全国紙の地域版などは、きちとんその数字をとらえて報道すべきなのだが、全国紙の地域版の記事なども、あまり裏のとれていない、お粗末な記事が多かったりするのも、いささか情けない。
個人的には、昨年の暮れからWPWのせいか、心臓の動悸が激しくなる時が数回発生しているので、今年はどこかで入院しなきゃいけないかな.... しかし、知り合いのインターネット大好きなお医者さんは、なんか怖いしと悩み中。
国内外の複数の会社で、共同研究や共同作業をするので、WEB 会議のようなシステムが便利だ。 以前に、招待されて使ったことのあるWEB EXをフリーで試してみたが、なかなかスムーズに使える。 アメリカでは、On lineで即座にアカウント購入できるのだけど、日本のサイトには、価格などの情報さえもない。 ということで、メイルで見積もり要求をする必要がある。 この差は、なんでなんだろう....今度Ciscoの人に聞いてみよう。
これと、ほとんど同じ機能のソフトを製作していた会社に、以前いた会社が出資していて、アプライアンスにして売ろうとしたことがあった。 基本的には、アプライアンスじゃなくて、Over the Internetで使わせるASP的なビジネスのほうが良いと指摘していたけど、結局のそプロジェクト自体が経ち消えてしまった。 まぁ、インターネットを知らない会社が手を出すものではなかったなとも思っている。
特許庁の主催する特許出願技術動向調査「無線LAN伝送技術委員会」の最後の委員会に出席。 21年度に無線LANをテーマに特許出願動向などを分析し、今後の政策への提言をとりまとめる委員会で、今年度は4回の委員会が開催された。 報告書の内容などは、正式に特許庁から公開されるが、僕を含めた産学からの6名の委員の意見は、概ね同じ方向であり、うまく報告書に反映されるだろう。
ところで、解析データーを見ていて、ふと気づいたことがある。 IEEE802.11WGでもリーダー的な貢献をしている米国の半導体ベンダー2社が、面白い事に明らかに違う特許戦略をしているようだ。 一社は、出願数も相応で、積極的に特許を出願、取得している。 これに対して、もうひとつのベンダーは、まったく特許出願をしている形跡がない。
はたして、この2社の違いはなんなんだろう。 両社ともIEEE802.11の標準化への寄与度はとても高いし、両社ともチップベンダーというビジネスモデルも一緒で、市場シェアも同様に高い。 とくに、この特許出願をほとんどしていないように見受けられる会社は、どういう戦略なのかがとても気になる。
共同研究をしている防災系のプロジェクトで主催する消防防災科学技術研究推進制度受託研究・公開シンポジウムに参加するため、周防大島に来る。 羽田から山口宇部空へ行き、そこからバスと電車を乗り継いで、大島対岸の大畠というJRの駅からタクシー、結構な長旅。
シンポジウムは、予想を超えた盛況で、200名くらいの人が参加してくれた。 普段の学術系と違い、参加者は大島の住民が多く、防災に関する感心の強さがわかる。 招待講演では、神戸の震災の話が二つ程あり、既に東京在住の僕には、昔の事になりつつある、あの震災の被害の甚大さを再確認させられた。 また、旧知の先生の地域防災とICTの話もあり、技術面での話もありで、なかなか楽しいシンポジウムになった。 会場では、大分から古い知り合いが来ていて挨拶されたりと、これまたびっくり。
夜は、大島商船高専の実習船大島丸で懇親会。 まずは、船内の各設備などを見学させていただいた。 大きな船のブリッジに入るのは、佐世保で海自の艦船を見学していらい。 ブリッジ、エンジンコントロール等の要所を船長に案内してもらい、解説を聞く。 これは、かなり秀逸で、とても文字では書き表せないな...
懇親会のあとは、今夜船に泊まるものだけで、引き続き2次会。 同僚は、しっかり釣り道具一式を持参で、桟橋でひたすら釣りに夢中。 つり上げたばかりの鱸とアジを早速堪能する。 鱸のアライは、とても甘味があって、歯ごたえも良くて、実に幸せな一夜だった。
昨夜は、大島商船高専の実習船 大島丸に泊めていただいた。 商船学科では、この不況の中でも、卒業生の10倍くらいの求人が来ているそうだ。 ほとんどの船を操船できる資格をもって卒業し、大型タンカーなどの商船に乗る場合、地上勤務のサラリーマンよりも相当な高収入だそうだ。 こういう景気だと、目的校への入学希望はかなり増えるのではと思うのだが、残念な事に認知度が低いのかそれほどでもないそうだ。 もっとも、高校への進路を決めるときに、明確な目標を定められる子は、そんなに多くないだろう。 朝、コーヒーをいただき、再び山口宇部経由で東京に戻った。