とある仕事の委託先が、委託業務でちょっと大きなミスをした。 今日は、その経緯説明、謝罪、再発防止策の提案などのために、打合せに来られた。 示された対策は、作業者にたいする指示の徹底と、チエックリストの改版、チェックタイミングの追加というものだった。 最近、この類の話が実に多いんだけど、チエックリストなんていうのは、作業や仕事の結果の集計であり、それでは、ミスの発見は出来ても、ミスの発生そのものを防ぐことが出来ないという、根本的なことが理解されていない。 作業が本来どうあるべきか、その手順、マニュアルがあって、それを熟知させ、作業させたうえで、チエックがある。 手順、マニュアルがどうなっていたのか、それをどう熟知させたのか、そこに抜けがあったのか等が、全く欠如していたのには、呆れてしまった。
かつて、日本のQCは、産業の国際競争力をたかめ、"カイゼン"という言葉は世界に通じた。 こういう発想や仕組み、活動は、製造業以外にも充分応用出来るもので、仕事の質の向上や生産性に寄与するものなのだが、製造業の衰退とともに、こういう事を知る機会も失われつつあるのかもしれない。
先日、QCではデミング賞を受賞した石川馨先生の東京都市大学(武蔵工業大学)でも、QC系の学術研究がなくなりつつあることを、同大学に努める職員に聞いたところだった。