技術開発のスタートは、いつも要件ヒアリングからで、フラットに情報を得て、それを分析し、複数の実現方法を比較検討することから始る。 しかし、長年特定の業界で開発をしている年嵩のいったエンジニアは、得てして自分の知識の延長でしかアイデアが出て来なくなったり、最初から一つのアイデアに固執したりする。 これに対して、他のエンジニアから違うアイデアをだされると、それを否定するための理屈に終始して、肝心な要件にたいする最適解を探すということを忘れるパターンがある。
大事なことは、違う意見がでたら冷静に比較考証してみることであり、逆に一つしかアイデアが出ないということは、多いに憂いを感ずるべき事態だなのだが、どうもこのあたりが苦手なベテランによく出会う。
他人やチームでの会議で、ブレストなのか議論なのかが判らないというのが、比較的多い日本の打ち合わせ風景なのだが、ブレスト/整理/比較/議論というよなプロセスを若いうちに身につけたエンジニアは、こういう労害に陥らないようだ。