今年の春まで仕事で関与していた地方都市の光ファィバーIRUによるCATVと通信事業は、事業の賛成,反対をが政争となり長いこと紛糾している。 最近は、もう仕事から離れたので、市民にとって良い結果になることを、遠くから祈っているだけなのだが、先日久しぶりにニュースが入って来た。 それによると、市議会の議長が事態収拾に向けた提案を出したというのものだった。 そこで、ここの市民のポータルサイトの掲示版を覗いたのだが、残念ながら折角の収拾案に早くもネガティブな反応がでているようだ。
この事業は、CATVによる地デジ対策というのは、事業の一部であり、ブロードバンド対応や行政ネットワークでの光利用などと一体となって考えるものなのだが、市民がもっとも関心があり、また時間的な制約のある地デジ移行に話題が集中しているようだ。 いま、来年の7月に迫った地デジ移行が市民生活への直接的な影響が大きいのだから、まずはそこを見据えて、主義主張はあっても現実的な転換や調整をとることが重要な時期なので、今回の議長提案は評価される内容に思われる。
しかし、反対,賛成の両陣営は、どうやらどちとらもこの提案に、あいも変わらず、そもそも論や対立する相手にたいする非難などを繰り返しているようで、とても残念でならない。
主義主張、原理原則はとても大事だし、それを簡単に曲げることは、僕は大嫌いだけど、時間的制約や直面する課題がある場合には、ベストでなくて2nd ベストでも受け入れるべきではないだろうか。 もし、本当に信念をもっているのなら、仮に一度100点満点じゃない状態になったとしても、そのあとに努力して100点に近づける道を見つけられるはずだし、それが出来ないようでは、その信念が怪しい。
今回の提案をしている議長さんは、議員の時代から広報をまめに発行し、文章(証拠)を残して、官庁や関連団体にも自ら足を運んで責任ある政治活動をされていた、数少ない議員だ。 これに対して、相変わらず匿名や行動をしない評論家的な市民派気取りの人達の雑音で、折角の現実路線への軌道修正の糸口が消えない事を祈っている。