ながく懇意にしていただいている元官僚の大先輩がFace Bookに、田中角栄著「日本列島改造論」の結びの言葉を紹介したのを読んだ。 これが書かれたのは、1972年で今から40年も前だ。 この中に、「かくて私は、工業再配置と交通・情報通信の全国的ネットワークの形成をテコにして、人とカネとものの流れを巨大都市から地方に逆流させる“地方分散”を推進することにした。」とあった。 なんと、この時代に社会インフラのキーワードとして交通と同列に情報通信を位置づけている。 田中角栄= 高速道路、新幹線、土木利権の地方バラまきみたいなイメージがあるが、彼のこの文章をみると、実にバランスがとれているし、そもそも地方分散、住み分けという概念で、地方への富の分配のような話ではないことがわかる。 なによりも、ここに書かれている事って、いまでも政策課題として議論されていることなわけで、逆にいえば日本は結局40年間同じお題目を唱えているだけという気がしなくもない。
今日は、久しぶりにこれを掲載した大先輩にお合いして、ユニバーサルサービスの事など、四方山話をさせていただいたけど、やはり信念のある人との会話は、とても楽しい。