元部下が退職をすることになり、その慰留交渉を頼まれることが、たまにある。しかし、そもそもその退職の理由にもよるけれど、既に当人が辞意を評してからの慰留交渉なんて、まず功をなさないということを僕に依頼してくる人は判っていない。まして、僕がその組織の人間ではなく、外部の人間だったら、生殺与奪の権利がないのだから、もっと厳しい。
良い人材に安定して働いてほしかったら、日頃からのケアが一番大事なわけで、退職を希望する予兆というのは、必ずどこかにある。医療じゃないけど、それを早期発見して、会社と個人の共通の利益を探し、そこに協調するような人事管理をすることが肝要ではないだろうか?
そもそも人の問題は、一律に論じれる問題ではないが、人事部というのは、いかに制度設計をして、労使ともによい就労環境を構築し、モチベーションを与えたり、創意工夫を促すことが目的なはずだ。
ところが、ブラックとは言わないまでも、一方的な雇用側の都合を、いかに押し付けるかというような人事管理をしていると、おそらくは人事部門の中の人も疲弊し、定着率が下がるのではないだろうか。
今夜は、久しぶりに、長い付き合いの元部下と指しで飲んで、楽しかった。