午前中は、ウェアラブルデバイスで急成長している某社のトップエクゼクティブの方とPlug & Play Techで面談。当方の事業説明などをしながら、一時間半。話しの途中から、なぜ日本からは、アメリカでヒットしているような面白くてシンプルな製品が出てこないのだろうかという話題になった。
彼の会社の製品もそうだけど、徹底してシンプルで必要な機能や目的を絞り込んでいる。これって、iPhoneもそうだったけど割り切りだ。大昔、ソニーがWalkmanを出した時に、録音機能の無いカセットプレイヤなんてあり得ないと、ソニー社内でも否定的だったそうだが、結果は音楽シーンに大きな変革を起こした。僕は、昔ラジカセ等の開発をしていたけど、3ボタン(再生、早送り、巻き戻し)だけというのが、どれだけイノベーションかという事は、当時はあまり認識してなかった。でも、いま振り返ると本当に凄いことだ。
そのSonyの凋落が嘆かれて久しいわけだけど、米国のヒット製品と比較すると日本の製品は、高機能、高度技術指向が強すぎる気がする。
大学のベンチャービジネス論の講義でも、イノベーションとは何かということを、ちょうど先週も話したけど、イノベーションは必ずしも技術革新ではないということが、まだまだ理解されていない事が、この遠因かもしれない。
ここで、イノベーションは、フレームの転換によってもたらされるとしたら、必要なことはいろいろなフレームからシーンを捉える想像力がまず最初だろう。
国際標準化でもそうだけど、欧米の企業では、新しい事に取り組むのに、まずはユースケースシナリオから入り、物ありきではない。様々な日常生活のシーンのなかで、必然的かつ自然に現れる格好良さや快適さの帰結として、製品があるような気がする。極端な話し、製品企画というのは、ライフスタイルのデザインだと言っても良いのかもしれない。
こうなると、そのスタイルの中では、ある固有の高度な技術は、逆に格好良さ快適さを阻害するものになる場合もあるわけだ。そういうコンフリクションがあった時には、どうするかがヒット製品を生むヒントかもしれない。
つまり、スタイルのために機能や技術を封印したり割愛する割り切りが重要で、これを是とせずに如何なものかとして、なんとか無理矢理残そうとするのが仇となるのではないだろうか?
僕も、根っから技術屋なので、この割り切りが出来ないのだけど、こういう割り切りが出来る感性を、養うには様々な利用シーンを想像できるようになろうと思う。
今朝、シリコンバレー在住の知人から、共通の知人が出張で来ていて、Napaに行くけど行かないかというお誘い。残念ながら午前中はミーティングだったので、とりあえず彼らの出発前にホテルを訪ねてコーヒー飲みながら少しだけお話し。そろそろ、彼にも話しをしたいなと思っていたので、ちょうど良かった。
この後、↑のミーティングをし、イノベーションを生み出す訓練のために、移動前のちょっとした時間の間隙をついてMar Vista Stablesで一時間だけ外乗。
ここは、予約無しで乗れるそうで、流石に週末の昼間らしく、申し込んでいるそばから、どんどん人が来る。というわけで、ガイド二人を含む13頭で、海沿いの道からビーチを回ってくる外乗。
さすがにこういう編成だと、基本は並足だけだけど、景色も天気も良くって、仕事の疲れが一掃された。じゃなくて、これもイノベーションのための、シーンを描く訓練だった。
ここは、平日の朝などに行くと、プライベートレンタルもしてくれるそうだ。こういうのが、SFOからたった15分のとこにあるんだから、たまらないよね。
ちょうど良い時間に終わって、空港に行きLAXへ移動。LA在住の知人にピックアップしてもらい、ホテルにチェックインしたあと、トーランスのInaba Steakhouseでディナー。この辺りでは、評判の蕎麦屋のInabaが出したステーキハウスで、和洋折衷。
ステーキの焼き方が、こちらのリクエストと違っていて残念..と思っていたら、途中でお店の人が気づいたらしく確認しにきた。もう口を付けてしまっていたので、そのままで良いと言ったけど、しばらくしたらシェフが別に焼いたものを持ってきてくれた。さすがに、スモールポーションとはいえ、二つは多いので、半分は知人がToGo。
当初、来週、田中投手がアナハイムで投げるので、それまで滞在して見に行かないかなんて、お誘いを受けていたのだけど、残念ながら日程があわなかった。実際には、田中投手は,今日NYで登板だったので、来週のアナハイムは無いらしい。そんな流れから、お土産に背番号19のTシャツを頂いた。