参加中のIEE802.11 InterimのMid Week Plenaryでは、3月までWG Chairをしていた、Mr.Bruce Kraemerに対する感謝のセレモニーが行われた。彼は、ハリスセミコンダクターのプリズムの時代から、無線LANの標準化をリードしてきた第一人者だ。
今日は、彼がいままでの足跡を振り返ったスライドを使って、今までとこれからについてのスピーチをし、何人かのベテランが、感謝のスピーチをし、鳴り止まない拍手で彼の功績を讃えた。
夕方からは、恒例のソーシャルがあり、その後はすっかり定番になってしまった部屋飲み。今日は、久しぶりにIEEE802に戻ってきた、英国在住の某社の方も参加。
彼を中心に、日本と欧米での諸々の体制の違いに関する議論で盛上がった。このなかで、指摘があったのは、日本の企業が若い人を育てていないのではという点。
実は、インターネット関係の研究会とかでも、高齢化問題はよく話題になるのだが、確かに標準化に来ている日本人の平均年齢は高い。これには、いろいろな要因があるのだろうけど、明確なジョブディスクリプションを示して、年齢に関係なくスキルのある人に仕事を任せるということが出来ないというのは、傾向的に間違いなくある気がする。
僕が以前に創業したRoot Inc.の経営方針では、「問題解決型の技術提案で社会に貢献する。」と「独創力豊富な技術者を育て将来にわたり、有意義な人材を育む。」の二つを掲げていた。
この背景は、技術やシステムが複雑になったことで、分業化が進み、若い人がいろいろなレイヤーの仕事に挑戦する機会がなく、トータルスキルが低くなっていたことを解決したいというのがあった。
このために、Root Inc.では、若い人を雇用して、いろんなことをやらせるという方針だったけど、そのRoot Incで雇用した人達も、いまは残念ながら若くない。
ということで、いま手がけている事業では、また若い人達の力を借りたいとと思っていて、そのための幾つかの仕組みを取り込んでみるつもりだ。
今日の部屋飲みでのリクエストにあった20代を標準化にというのを、実現できるように頑張ってみたい。