朝、八王寺で打ち合わせしたあと甲府に移動して、講義。今日の講義は、論理思考と集団における意思決定手法。僕は、講義のなかで、しばしば学生さんに軽くアンケートをするのだが、今日は完敗だった。
なにかというと、xxをしたことありますか?という質問で、いづれも少数でも手が挙がるかと思ったのに、まったく皆無だったことだ。
一つ目の質問は、ワードやパワポを使うときに、アウトラインを使った経験がありますかというもの。残念ながら誰も使った事が無い、というかその存在さえも知らないよゔて、何それ?って感じ。
前にもこの日記に何度か書いてるけど、日本でワードやらパワポやらを学校の先生等でも沢山教えてるようだけど、どこもアウトラインから作章するという手順を教えていないのは、いつも不思議というか呆れている。
作章では、アウトライン機能を使って、
1)キーワード (訴求したいこと)
2)累計化(優先順位と重み漬け)
3)構造化(訴求の流れ)
4)補完(訴求の裏付け)
5)修飾(訴求力の向上)
という手順で文章を作る癖を身につけると、良い文章が書けるし、思考整理の訓練にもなる。また、さらにはこの逆の手順で、他人の書いた複雑な文章を裸にしていけば、そこに書かれている本質を掴むのにも役立つ。 そして、最後の修飾にあたり章番号の付番なども、自動的に更新出来て便利で、間違いが減る。
ところが、なぜか日本ではこういう教育はされず、ワープロの機能の使い方で、段組みの仕方だったりフォントの書式だったりみたい事からいきなり教えているようだ。
二つ目は、ブレストをした経験のある人はという質問だったけど、こちらも経験者は0。
これも、何度かここに書いたけど、ブレストして、整理して、という手法は、もう頼むから中学生とか高校生、いやもっと手前の小学校からでも取り入れて欲しいものだ。集団での協議、議論とは何か、どうやって多様な意見を集約するかなどを教えることが、グローバル化の一歩じゃないんだろうか?
こういう手法を使いながら合意形成をするというのは、まさに多様性を許容することなので、グローバルな世界に出て行くには、ぜひとも経験してもらいたいことなのだ。
というわけで、今日の講義でもグループにわけて、少しブレストをやってもらったけど、なかなか一回ではその効能まで理解はできないかもしれない。
夕方東京にもどって、某役所の審議官の方と面談。世の中には、同じような事を考えてる人がいるんだなという、楽しい面談だった。