今回は、水曜日からの三日半で、Silicon Valleyでビジネスを展開する投資家、スタートアップ、ロイヤー、チップベンダー、デザイナー等と10回の個別ミーティングをし、これから帰国の途につく。
今回は、Silicon Valley在住25年になるパートナーに、いろいろなアレンジをお願いし、すっかりお世話になった。僕もかれこれシリコンバレーに行き来して四半世紀近くなるけど、今回のようなパターンははじめてだ。
何がかというと、シリコンバレーに限らず、海外出張において、現地の人(特に日本人)にアテンドしてもらうという事だ。唯一の例外は、昔ベトナムに食器の買い付けに出かけた時に、当時仕事で取引のあった某大手商社の方々が、滞在中ずっとアテンドをしてくれた事くらいだ。
純粋にベンダーや技術打ち合わせの場合には、直接アポを入れて訪問するのだが、今回は異業種かつ当地のベテランの諸先輩と面談させてもらう事がメインだったこともあり、パートナーの力に多いに助けていただいた。
それにしても、当地でお会いした人全てが、とにかく話しが早かった。日本では、残念ながら話しの早い人と、いくら話しても通じない人が半々くらいなんだけど、それが全くなかった。
これは、今回はお会いした人達が皆さん組織人ではなくて、投資家、起業家など、独立している人達だっからかもしれない。
日本でも最初に話しをする時には、一人一人の個人なはずなんだけど、所謂サラリーマン生活が長い人は、行動も思考も組織ありの価値観に固まってしまっているのかもしれない。
結局、この辺りの個人主義的な文化と風土が、ベンチャーを生み出しているのではないだろうか?
だとすると、既存の組織や価値観で、ベンチャーを育てるとか、ベンチャービジネスを創出するなんていうのは、やはり無理なのかもしれない。
むしろ、個人と如何に向き合うかが大事ということになるならば、自分のしている大学の講義も、取り組み方をもっと工夫してみる必要がある。
最近の海外出張は、基本的に標準化会議が中心だったので、久しぶりに昔の海外出張時にみたいに、いろんな意味で充実感の高い出張だった。