今日の昼は、元Yahoo Japanの社長の井上さんのお別れ会だった。とてもシンプルな構成のお別れ会で、いかにも井上さんのスタイルにマッチしてるなぁと感じた。
僕は、1999年の自分の誕生日に、今日も会場で一緒になった知人の紹介で、CTOの筒井さんや孫さんと、都内の某高層ビルでお会いした。その後、インターネットの常時接続を普及させたいとう孫さんの想いを実現するために、しばらくコンサル的立場で、しょっちゅう遅くまでの会議(箱弁会議って呼んでた)や出張などをしていた時期がある。
当時、井上さんはヤフーの社長として、この会議にも参加していて、いつも冷静な指摘をしていた。その頃、強く感じたのは、井上さんはもちろんSBの立場もあるけど、Yahoo!はどうだというスタンスがしっかりしてたことだ。とにかく、Yahoo! という会社に対する愛情というかYahoo!スタイルが、井上さんそのものだった。
一連の流れで、原宿のYahoo!カフェにMISの基地局を置かせてもらったこともあり、何かの時に箱崎のSBではなくてYahoo!の原宿オフィスでお会いした時に、このYahoo!カルチャーの源泉が井上さんそのものだというのを、とても強く感じたことを思い出す。
残念ながら、Y!BBのあとは、もう仕事の場でお会いすることもなくて、今日の祭壇の写真や、ビデオなどでみる晩年の姿は、僕の知ってる井上さんよりは、だいぶ年相応な感じがしたけど、あの頃と変わらない話し方や笑い顔をみて、とても懐かしく思った。
当時、いつもラルフのポロでコッパンというスタイルだったことを思い出しながら、孫さんの語りかけるような弔辞を聞いていたら、なぜか寂しいという感情以上に、素敵な人を見送る時にの清らかさみたいなのを、自分のなかに感じた。
これって、あの頃井上さんに会うと、いつも感じでたYahoo! スタイルというか井上スタイルの匂いというか風なんだとしみじみ想った。こういう、周りに風を感じさせるスタイルが身についてる人って、本当に素敵だ。
献花のあとの会場で、久しぶりに孫さんにお会いして、握手をしながら挨拶を交わした。すこし風邪気味とのことだけど、人懐っこい笑顔なのに内なるエネルギの熱が滲み出るのは、また井上さんと違うスタイルで、好対照だった。
井上さんの安らかなる門出を祈って、今日感じた風のことを書いておく。合掌。