VHF/UHF帯電波有効利用作業班の会合に参加する。 地上波ディジタル放送への完全移行後に確保されるVHF/UHF帯電波の利用について協議をしている。 今春、親委員会である、情報通信審議会情報通信技術分科会 電波有効利用方策委員会にて、システム提案を募集したところ、150を超える電波利用システムの提案があり、それらを類型化、整理する作業を、提案者から構成される作業班にて行なってきた。 各社、各様のシステム提案は、サービスから物理層までを含むもので、これらの類型化について、全てのレイヤで完全に一致するように取りまとめることは困難で、なかなか類型化が進んでいない。 各社が自らの提案に電波資源を割り当てることのみを追求している以上、いくら議論しても集約しないだろう。 そこで、当然より大所、高所から電波資源の有効利用を考慮した、システムの在り方などの視点で、協議することが求められてくる。 そんな背景から、総務省としては作業班の再編を計画していて、構成員として貢献意志があるかを改めて確認するそうだ。 この時、”これまでの利益代表の観点から、日本国としての公的貢献意志の確認をさせて頂く”、”状況によっては、自らの提案も否定する検討スタンスも今後要求されよう。”と、いう方針が示された。 これは、とても良いことであるが、こういう議論や作業をリードする時には、議論の階層化、抽象化が不可欠なのだが、どうも無線系の技術者がリードすると、各論に陥りやすいようだ。 プラットホームは、どうあるかを議論するのならば、最初は通信のプリミティブでまず合意形成をすべきだろう。 例えば、パケット交換なのか回線交換なのか、集中システムか分散システムか、帯域保証か、接続保証かなどをまず最初に整理し合意形成をし、その後に変調方式だとか、多重化方式という実装技術に関して論るすべきだ。