Partechの二日目は、PICマイコンを使ったパケット送信機、SFDR、EME通信、ロボット、古典朗読サービスと趣の違う発表がならんだ。 最初の三つは広義には、いづれも信号処理の話だ。 基本的に、今日の無線通信は、直交成分(I,Q)を取り出してしまえば、後は計算機処理で復調・複合できるわけで、こういう計算処理が半導体の技術革新によって、とても簡単に出来るようになった。 このため、可能な限りアナログ領域を減らして、ディジタル、ソフト処理の領域を増やすのが、大きな技術の流れだ。 とはいえ、圧倒的なダイナミックレンジを持つ、自然界を相手にするので、どうしてもその境界域の限界があり、全てを計算機処理で済ますという訳にはいかない。 この境界域こそが高度な技術力を求められるもので、技術者にとっては、とても挑戦しがいのあるものだ。 EME通信(月面反射通信 EME: Earth−Moon−Earth)も、信号処理により冗長な通信をおこなうことで、従来のような大出力な送信装置を使わずに、手軽にできるようになったようだ。 これも、当然ながら信号処理による冗長度を高めていくと、より小さな電力で通信が可能となるが、その分情報伝達量が小さくなるわけで、そのどぢらかの限界にチャレンジするというのは、確かに面白い領域だ。 しかし、これらの話題のいづれもが、オリジナルが外国の技術者の発想からはじまったものという点が、ちょっと残念な気もする。
Partech終了後は、LAのNさんの手配で、久木野そば研修センターのそば道場にて、蕎麦うちに挑戦する。 山梨の家の周りや秩父にも、そば道場はたくさんあるのだが、一度やってしまうとはまってしまいそうなので、なるべく避けてきたのだが...ついに体験してしまった。 パンとは違い、発酵工程がないので、打ってから食べるまでの時間が短いのがうれしいけれど、つなぎに何を使うかとかも含めて、相当に奥が深そうだ。
蕎麦のあとは、地獄温泉清風荘に行き、露天風呂を楽しむ。 ここは、強烈な硫黄臭のにごり湯で、敷地内に複数の温泉があるのだが、今回はすずめの湯という濁り湯の露天にを楽しんだ。(混浴です) 相当に古い湯治場らしく、自炊して湯治する人のための宿泊施設なども点在している。 一時間くらい温泉を楽しんだら、体が芯からあたたまって、いつまでたってもホカホカしていた。