社外取締役を引き受けてる会社で、とにかくちゃんと注残管理をする事を、再三提案していたのだが、技術系上がりの経営陣には、どうも意味が通じてなかったらしく、今日改めてその解説をした。
僕は、日売りの小売りやサービスではなく、製造メーカーやコンサルやSIも含めて、ある程度納期や契約期間が長いビジネスでは、売上げ管理よりも受注残管理が重要な指標だと常々主張している。
売上げというのは、営業活動の直接的な結果ではなく、受注した仕事や製品の生産行為(モノの製造やサービスの実施)によって、必然的に発生するのものだ。
極端に言うと受注していない仕事の売上げは立たない。もちろん、日売り、現品取引では受注=売上げとなるけど、先にあげたようなビジネスでは、受注〜売上げに一定の期間がある。
これは、受注生産という意味ではなく、在庫品の販売でもリードタイムはあるし、コンサル、SI、開発等では、その役務期間がある。
従って、ある時点での受注残高は、もしその時点以降に一切の注文、契約が無かった場合に、どれだけ事業が継続できるかの秤量となる。
また、当然ながらむ、その時点以降のリソース確保、設備投資、資金繰りの重要な指標となる。
ところが、どうも古いというかトップセールスマンみたいな筋肉頭の人には、営業=売上げだけだったり、会社も売上げだけで評価したりしている。
僕は、もう四半世紀も前に、某社の営業だったころ、上司にこの受注残の考え方を、とくとくと教えられた。
その会社の営業報告では、月初受注残+当月受注-当月売上=月末受注残を計算(当時は、手書き)して、毎週報告していた。
また、新規の口座開設するような受注先を如何に増やし、既存の取引先数を如何に維持するかも評価の対象だった。
ところが、最近おつきあいしている幾つかの業績が厳しい会社に共通していることは、単純に売上げ目標と売上げ金額だけを指標にしてるいパターンが見受けられる。
こういうのは、やはり会社の教育がどうなってるかなんだろうな。
今夜は、都内の某所で、九州と鳥取からきている知り合いの研究者らと一献。