朝、小倉から帰京して、Wi-FILS推進協議会の作業班に参加した後、霞ヶ関方面でもう一つ打ち合わせ。
仕事柄、官公庁の主宰する委員会やら作業班やらから、民間の業界団体の会合などに関係することが多い。また、新しい社会概念の仕組みを作る時には、その啓蒙や社会認知のために、コンソーシアムなどを事業と並行して立ち上げるというパターンを、いくつか経験して来た。
実際に、MISの時には、モバイルブロードバンド協会を設立し、モバイルブロードバンドの在り方や、標準仕様の策定などを行い、それがもとで、国際標準であるIEEE802.11での11aiに発展した。
こういう業界団体の運営で大事なことは、我田引水ではなくて、いかに中立で公平な組成をするかということで、当然ながらそのTopを努めていただく方の人選が重要になってくる。
今日も、とある業界団体の設置に向けた意見交換をしたのだが、おのずと大手企業の経営トップクラスや有識者という話になる。そして、日本の場合には、有識者というのは、圧倒的に大学の先生になるようで、しかも旧帝大というのが王道のようだ。
この辺りは、日本が独特なのだろうか? たまたま、IEEE-SAのトップマネージメントが来日して、関係する官公庁を訪問する手伝いをここ何年かしてきた。そんななかで、日本の官公庁や公的な研究機関の役割などを、彼らにプレゼンすることもあった。そこで、出て来た質問の一つに、「なんで日本の委員会とか団体は、トップが押し並べて大学の先生なの?」「大学の先生は、ビジネス創出とかはメインじゃないよね」というのがあった。
言われてみれば、確かにその通りなんだけど、中立公平を前提とするとなると、有識者=大学の先生でとなっているのかもしれない。本当は、民間でも団体や委員会の運営規則などがしっかりし、ガバナンスが確立できれば、民間所属でも問題ないのだが、日本では集団の意思決定やガバナンスというものが、あまり確立していなからなのかもしれない。
というわけで、今日も意見交換のなかで、有識者だとしたら誰かしらな話になって、あんな人やこんな人のお名前がポロポロと出て来たりした。早速、関係業界のトップクラスの先生ともちょっと個別に相談したら、やはり同じような名前がでてきて、なんとなく意見集約できそうなところが、著名な有識者のすごいとこなのかしらん。