国際標準化の会合の日本への誘致について、知り合いの研究者の方からご相談があったので、6年前にIEEE802のワイヤレスインターリムを沖縄で開催した時の資料などを見返してみた。
IEEE802の場合には、一週間に渡って大小合わせて17部屋くらいの会議室が必要なので、日本のホテルなどで開催するとなると、それだけでも億単位のコストになってしまう。
日本の各地にある会議場などは、ホテルなどに比べるとかなり廉価ではあるけど、アメリカでの開催とは大きな差が出る。というのは、アメリカの場合には、ホテルにある会議室を使う時には、ほとんどコストが発生しないからだ。
国を挙げてのMICEの推進で、各自治体や官公庁が助成金をつけてくれるので、タイミングと場所によっては、そこそこに誘致しやすいのだが、まぁそれでも参加費だけで支出を賄うような会議の誘致は厳しい。
また、IEEE802では、さしあたって向こう2年くらいの予定は決まっているので、単年度予算が中心の日本の公的機関などが誘致するのは、これまた難しい点がある。
というわけで、今日のご相談相手には、残念ながらあまりご期待に添えるような回答はできなかったのだが、この辺りのことは標準化に関わる人たちには、ある程度認識しといてもらいたい話なので、一度どこかでまとめおく必要がありそうだ。
しかし、僕が標準化に関わってる間に、もう一度くらい日本でIEEE802開催してほしいなぁ...