世界的な電波の管理は、ITU(国際電気通信連合)という、最古の国際機関が行っている。このITUでは、世界を三っつの地域(欧州、北南米、アジア・オセアニア)に分けて、大まかな電波の利用割り当てを決め、さらに加盟している各国が詳細を決めている。
もともと、無線LANは、ISMバンドという免許不要な帯域を使ってスタートしたのだが、この帯域は幸いに三つの地域で、ほぼ同様な割り当てが可能だった。
ところが、無線LANが普及して、5GHz帯などでの利用帯域を増やしていくと、残念ながら地域によっては、他の利用との干渉などから割り当てできない部分もある。
そこで、WiーFi AllianceやIEEE802.11などでは、この免許不要の周波数の拡大や共通化について、積極的に各国の規制官庁などへロビーィングしたり、提言したする活動を行っている。
ところが、こういう活動は、いままで北米と欧州が中心であり、残念ながら日本を含むアジア・オセアニア地域は蚊帳の外だった。しかし、例えば日本でもITSやレーダーの先行利用との関係から、一部無線LANの利用帯域が制限されたりしているのは同様なので、こういう活動をアジア・オセアニア地域にも展開してほしいと、一昨年くらいからキーパーソンに提言していた。
今回、だいぶ時間はかかったけど、とりあえず各国の規制官庁関係者とのラウンドテーブルを9月にするという話しが、具体的になった。というわけで、日本の規制官庁やメーカーには、ぜひ積極的にこういう機会に参加してほしいものだ。
午後からは、今回の一連の出張の最終目的地であるサンノゼにフェニックス経由で移動。フライトは順調そのもので、予定どおりに夜サンノゼに到着。久しぶりに、当地の日本食レストランで、知り合いらと会食。