チェアを務めるIEEE802.11aiは、今夜の電話会議で最後に残っていたコメントの解決案が可決された。これによって、スポンサーによる再度の書面投票という段階に進むこととも可決された。
前回のハワイ会合で、折り合いがつかずに保留となっていた事項だけど、異なる主張をしていた二つのグループが、互いに歩み寄って妥協した合意案を出してくれたので、一気に話がまとまった。
今日は、推移を見届ける意味からか普段テレカンに出てこないメンバーもちゃんと参加して、最後の採決は満場一致だった。この背景には、グループの関係者の中に、実装・導入への機運が高まってきていることがある。
昨今の無線LANは、携帯電話が端末として利用されることが圧倒的に多く、そこにはSoCと呼ばれるシステム全体を司るチップが搭載されている。そこで、新しい規格は、まず半導体メーカーがこれを採用するかが大きな岐路となる。そして、半導体メーカーが採用することになると、次はその半導体の出荷予定に合わせて、それを用いた製品(セット)メーカーの開発ロードマップが見えて来る。
11aiは、すでに大手のSoCメーカーが採用意思を示していたのだが、ここにきて製品メーカーが積極的になってきたのは、そのロードマップが具体的になってきたからだろう。
というわけで、予定では7月会合前にスポンサーによる再投票が終わり、いよいよ条件付きの承認という最終段階に入ることが期待できる。それでも、この世界は、まだ何があるかわからないから、気を抜かずにラストスパートをしよう。