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2016-06-12 暗黙のブロトコル

_ [仕事] 暗黙のブロトコル

  仕事は、嫌でも複数の組織や人間で行うので、その人間の間のコミュニケーションの良否によって、成果も随分と変わってくる。コミュニケーションツールも、直接会っての会話ではなく、メール、チャット、電話と実に多様ではあるが、問題を生じるのはコミュニケーションスキルなんていう洒落たものではなくて、個々人の性格に大きく依存するのが実態だ。

  基本的に、自分がコミュニケーションする相手の事を、想像できない人間は、はきり言ってかなり疲れるし、結果として仕事ができないのかもしれない。

  たまたま、ここ半月くらい、こういうコミュニケーション的に障害のある事案をウオッチしていたのだが、さすがに成果に影響するので放置できずに口を出したが、まったくこんな事に時間を費やすのは辛い。

  僕らが仕事で使ってい情報通信の世界には、プロトコルというコミュニケーションのやりとりについての、お約束が存在し、その約束に従わないと通信が成立せずに、結果としてその通信によってもたらされるアプリケーションなりの成果は得られない。

  コンピュータとコンピュータの通信では、このプロトルが明確にあるし、それに違反した時の、最低限の振る舞いも規定されてるのだが、人間同士のコミュニケーションには、このプロトルの明確な規定がないからめんどくさいことになる。

  たとえば、一方的に相手の都合を聞かずに、いきなりリクエストだけを投げつけたのでは、相手の状況によっては対応出来ず、結果として仕事が止まる。 逆に、こういう一方的なリクエストが気に入らないからと言って、レスポンスをせずに、単純に無視をしたり、だんまりする人もいて、これはこれで仕事が止まる。

  つまりは、いづれの場合でも、仕事の成果を得るという目的を阻害しているから、結果だけみれば仕事が出来ない、また仕事をやり難い人達な事に変わりはない。

  こういう人達は、たいていの場合、第三者が中間に入って、ヒアリグしたり改善を求めると、その原因は相手にあると主張して、自身を顧みない。しかも、仕事が進まなかったり、出来ない事の言い訳だけは、沢山並べ立てる。やれ、この情報が足らないからとか、何の情報を出したのに答えがないとか云々… ってやつだ。だったら、それを直接話せよゴラァってわけだ。

  そこいくと、情報通信のプロトコルは、それなりに良くできている。たとば、TCP/IPは、SYNによりまずは相手のご都合伺いをするし、802.11なんかでは、サービス側がビーコンによりサービスの存在を広告したりする。そして、意味不明の電文を受け取ったり、プロトコルに違反することが発生した場合には、エラー処理がされるかエラーがアラートとして上がってくる。

  しかし、考えてみるとこういう基本的な通信プロトコルはは、人間社会で実践されてきた良きコミュニケーションを元に考案されている筈なのだが、どうも最近はリアルなコミュニケーションが出来ない人が増えているということかもしれない。

  電話にしても、チャットにしても、もし即時性のあるコミュニケーションを求めるなら、最初に「いま、ちょっと良いですか?」と聞けない輩は、SYNを投げないのと一緒だ。また、電文の中身が気に入らないからといって、無視するのはインスクペクションしておきながら、NackもAckも返さないようなもので、どちらも通信の相手方としては、欠陥を抱えているわけだ。

  思うに、僕の周りにいる尊敬すべきプロには、こういう低レベルのビイヘイビアのトラブルはない。結局のところ、中途半場で狭い世界にいる謙虚さを持たない技術者擬きにこの傾向が強い気がする。

  それでも、そいう人達と付き合いながら、成果を求めないといけないとなると、箸の上げ下げから業務マネージーメントをすることが求められることになって、これは結構しんどいけど、それも仕事なんだなぁと...愚痴ってみる。

  しかし、相手の事情を考慮するとか、とりあえず分からないなら分からないというとか、そういうのって普通の社会人の暗黙のプロトコルだと思っていてはいけない時代なのかしらん。


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